2017年05月07日

神戸市立博物館「遥かなるルネサンス 天正遣欧少年使節がたどったイタリア」展

 神戸市立博物館で開催中(〜7月17日)の「遥かなるルネサンス 天正遣欧少年使節がたどったイタリア」展を観てきました。
 天正遣欧少年使節に焦点を当て、少年たちが訪ねた街や人物にまつわる絵画や工芸品を、施設の行程に沿って展示しています。彼らが見た光景を追体験しているような気分になる面白い構成です。

 天正遣欧少年使節の帰国は、豊臣秀吉によるバテレン追放令のあとで、後にキリスト教への締め付けが厳しくなる中で、使節団に参加した若者たちも時代の荒波に翻弄されることになります。

 使節の主席正使だった伊藤マンショの肖像画、何年か前に発見されていたのは知っていましたが、実物は初めて対面しました。西洋風の写実的に描かれた400年前の日本人と顔を合わせるのは、なにやら不思議な気分でした。

posted by ふくだ at 23:45| Comment(0) | 博物館や美術館

2017年01月03日

東京国立博物館 その3

 東京国立博物館では「博物館に初もうで」として様々な催しを企画しています。
 玄関前には獅子舞がいらしてて、頭を噛んで頂きました。めでたい。

 あとは平成館で曲独楽と落語の公演があったので覗いてきました。
 曲独楽はコマを使った芸で、綱渡りや刃渡りなどを行うもの。ジャイロ効果で安定するのは分かっているのですが、それにしてもすごいものです。落語のお題は「初天神」。お正月らしいです。

 私の知る範囲でミュージアムショップの最高額商品、\3,240,000-也。

 なお同じデザインの箱がお手頃価格にてクッキー付きで販売されてます。
 ペーパークラフトの埴輪がよく出来てます。紙の質感が素焼き風でいい感じ。
posted by ふくだ at 23:47| Comment(0) | 博物館や美術館

東京国立博物館 その2

 こちらは個人的に興味をひいたもの。

 遮光器土偶(重要文化財)。青森県つがる市の亀ヶ岡遺跡出土。日本史の教科書や資料集によく登場するものですが、東博の収蔵品とは知りませんでした。地元の駅はこれを象ったド派手なデザインなので、てっきり青森にあるものかとばかり。

 扁平鈕式銅鐸。神戸市東灘区渦森台出土。表面に刻まれた渦巻き模様が特徴。住吉歴史資料館にレプリカが展示されているそうです。
 神戸市内ではこれまで21個の銅鐸が出土していて、うち20個が灘区・東灘区、うち14個が国宝の桜ヶ丘銅鐸で一括出土していて、残りは1か所1個ずつです。

 富本銭と和同開珎。
 富本銭は飛鳥時代に鋳造されたと推定される貨幣。和同開珎より古いと話題になりましたが、広い範囲で使われたものではないようです。富本銭は祭祀用につくられたもので、流通用に作られたものでは和同開珎が最初との見方もあります。
# 飾り用のメダルと、貨幣のコインの違いと言ったらよいでしょうか。

 皇朝十二銭は和同開珎に始まって朝廷が次々と鋳造した通貨の総称。
 このうち日本最初の金貨は「開基勝宝」で重要文化財。これははじめて見ました。

続きを読む
posted by ふくだ at 23:46| Comment(0) | 博物館や美術館

東京国立博物館 その1

 久々に東京国立博物館です。前に足を運んだのはキトラ古墳壁画の特別展以来でほぼ3年ぶり。収蔵件数12万点という博物館で、常設展でも行くたびに違うものが並んでいます。
 今回は国宝をチェックしてきました。
 なお東博は基本的に展示品の撮影は許可されてます。もちろんフラッシュは禁止。あと一部の展示物は寄託者の意向等で撮影不可のものもあるので、説明書きはよく読んでから。

 月替りで国宝が展示される2階の国宝室。今回は長谷川等伯の「松林図?風」。
 国宝室に展示されるのは書や仏画が多い印象で、水墨画はめずらしいかも。

 こちらは新春特別展示の古今和歌集(元永本)上帖。平安時代の作。紙もきれいなら文字もきれい(でも解説なしには読めません、ていうか解説があっても読めない)。

 舟橋蒔絵硯箱。金の部分が船で黒の部分が渡した板で船橋。本阿弥光悦の作。吉川英治「宮本武蔵」に登場する人ですが、これは、なんか、すごい。工作好きなおかげか、工芸品に心動かされます。

続きを読む
posted by ふくだ at 23:45| Comment(2) | 博物館や美術館

2017年01月02日

茨城県自然博物館企画展「外から運ばれて来た生き物たち」

 2017年の博物館初め。
 昨年は身近な危険生物の企画展でしたが、今回は外来生物。 攻めてるテーマです。

 ダンゴムシが外来生物とはビックリでした。その辺にいるドバトも(そういえば野鳥扱いしないとは聞いたことがありました)。
 "ひっつき虫"のオナモミも外来生物だったとは。子どもの頃から遊んでいたのに。

 アメリカザリガニは子どもの頃、茨城の近くの田んぼでもよく見かけましたが、在来種のニホンザリガニは見たことないです。
 ジャンボタニシは学生の頃、山形で田んぼの手伝いしたときにうようよいました。稲の茎に登って蛍光ピンクの卵を産み付けるので、これを見つけたら叩き落とすように農家の方に指示されました(水没したら孵化しないそうです)。

 アライグマは神戸にもいて、自宅近くで星見してたら出くわしたことがあります。最初はタヌキかと思ったのですが、あとで特徴を思い返すにあれはアライグマだったのかと。

 ウシガエルのモモ肉は一度食べたことがありますが鶏のササミみたいな淡白風味で意外に美味しい(骨付き肉の見かけがカエルの足そのままでアレなのですが)。実は私、最近までヒキガエルと区別がついてなくて、大きなカエルはみなウシガエルなのだと思っていました。茨城にいた頃はブオーブオーという鳴き声をよく聞きましたが、神戸に来てからは聞いたことないかも。
posted by ふくだ at 23:45| Comment(0) | 博物館や美術館

2016年12月03日

播磨町立郷土資料館



 兵庫県立考古資料館のお隣に播磨町立郷土資料館があります。こちらは入場無料。
 裏手にかつてここを走っていた別府鉄道の機関車と客車があります。以前も見たことあるのですが、修復作業が行われてきれいになっていました。機関車は川崎重工製で、倉敷市交通局で使われた後、別府鉄道に譲渡されたもの。兵庫県に里帰りして最後の活躍をしたことになります。

 倉敷市交通局とは初耳で、キャプションを読んでいると、現在の水島臨海鉄道がかつては倉敷市営だったとのこと。へぇ。

 資料館の玄関前では舞錐り式の火おこし体験をやっていました。
 こういうのはやってみてなんぼです。
 木の摩擦で温度を上げて発火させるのですが、実は白い焦げ臭い煙が立ち上るまでは意外にあっさりいけます。
 ところが木が擦れて接地面積が増えてくるので、急に回転が重くなり、力を入れると軸が外れ、火をおこすまでたどり着けません。私は三度挑戦して三度失敗。体力的にも限界。

 これ木材が直接発火するわけではなく、擦れてでたおがくずに赤熱した火種が交じるのだそうで、それを麻を解いた繊維などに移して炎を起こします。

 話を聞いてみると、舞錐り式より弓切り式の方が使われていたそうです。
 しかしこれ、雨の日だと着火する気がしません。昔の人は焚き火を絶やさなかったそうですが、分かるわ〜。
posted by ふくだ at 23:46| Comment(0) | 博物館や美術館

兵庫県立考古博物館 特別展「江戸時代の兵庫津」

 兵庫県立考古博物館 特別展「江戸時代の兵庫津」、この週末までということで見てきました。
 発掘調査は主に神戸市が担当しているので、今回展示されているものも、神戸市立博物館や神戸市教育委員会からの出展が多いです。ということで、すでに見たことのあるものが多かったのですが、いくつかの絵図の実物を見ることができたのは収穫。
# 神戸市博の兵庫津展より大きく掲載されている絵図もあったので、図録も買っちゃいました。

 ついでに常設展示も。見瀬丸山古墳の再現石棺に入れるイベントがあったので、入ってきました。
 寝たところで写真お願いしますと頼んだら、冠と勾玉も貸してくれました。ノリが良いです。気分は大王です(ただし没後)。

 見瀬丸山古墳は「事実上の欽明天皇陵」と目されている巨大古墳で、石棺も箱と蓋合わせて9トンという巨大なもの。なんで奈良の古墳の石棺を兵庫で? と思ったら、この石棺は高砂で切り出して奈良へ運んだものだとか。へぇ! 石棺は凝灰岩製。比較的柔らかい石なので、古代でていねいな細工と仕上げをするならこれになります。そういえば高砂あたりの山は採石場で削ったところがたくさんあります。
posted by ふくだ at 23:45| Comment(0) | 博物館や美術館

2016年11月26日

神戸市立博物館「松方コレクション展」(11月20日&26日)

 神戸市博の松方コレクション展見学。
 松方幸次郎は川崎造船所の初代社長を勤め、また神戸新聞社の社長も務めるなど実業家として神戸に多くの足跡を残しました。現在もハーバーランドの神戸新聞社のビルには彼の名を関した「松方ホール」があります。
# 松方財政で高校日本史の教科書に載ってる松方正義の息子……というのは後で調べて知りました。

 松方コレクションは松方幸次郎が収集した美術品の総称です。世界恐慌と第二次世界大戦に巻き込まれて数奇な運命をたどり、最終的に残ったものは国立西洋美術館の礎となりました。

 地元民の強みでさくっと2回観てきました。
 今回のお気に入りはジュール・デュプレ「山村風景」とコンスタン・トロワイヨン「農耕」。私は風景画もしくは風景の中に置かれたモチーフを描いたものが好きなんだなぁ。
# 画家の名前を見ないで絵だけ見てたら、ピカソの作品をスルーしとった(^_^; モネとかゴーギャンとか画風で分かったけど。

 美術品の展示だけでなく、「松方時代の川崎造船所と神戸」に一章を割いて、彼が美術品収集に乗り出す財力の背景となった川崎重工の草創期の展示をしているのが面白かったです。神戸港の絵は大迫力でした。
# 「榛名」「伊勢」「加賀(後に横須賀で空母に改装)」は彼の社長時代に川崎造船で建造したのか。
posted by ふくだ at 23:46| Comment(0) | 博物館や美術館

2016年11月05日

第68回正倉院展

 奈良の秋の風物詩、正倉院展。今年は2年連続5回目の見学。

 今年は見学を予定していなかったのですが、ブルーインパルスを見たついでに友人と覗いていくことにしました。その場で。なんという行き当たりばったり。
 夕方からの見学はオータムレイト券(大人1,200円→800円)という割引券が使えます。
 土日は20時半まで開館しているということで(帰りの時間を気にしなければ)ゆっくり見学できました。

 今年はあまり派手な目玉展示がなく、全体的に落ち着いた雰囲気。
 布製品が大量に出展されているのが目を引いたのと、大量の鈴。館内で一番混んでいたのが何故か和同開珎でした(出土品でなく保管されているものは貴重なのだとか)。

 展示の最後は文書が出ているのですが、今年は書写をする役人の待遇改善要求を記した文書が出ていて「服が臭うので取り替えてくれ」「酒をくれ」「ちゃんと小麦ちょうだい」と、なんというか何処の時代も宮仕えの厳しさよ。
posted by ふくだ at 23:49| Comment(0) | 博物館や美術館

2016年10月22日

大阪歴史博物館「真田丸」展

 大阪歴史博物館で開催中の「真田丸」展を見学。
 大河ドラマに連動した巡回企画展は、NHKも地元ゆかりの博物館も気合を入れてかかるせいか、見どころが多いです。以前の神戸市博での「平清盛」展の時には厳島神社から国宝の平家納経が出展されていて驚いたことがあります。

 今回は真田氏が主役ということで、平家のようなきらびやかさはありません。その代わりに戦国時代の書状が多数出展されているのが面白いところ。正直、古文書を読めるような素養は持ち合わせていないのですが、活字に起こしたキャプションが添えられているので、交互に見比べれば文中の固有名詞くらいは読み取れます。

 真田一族なら昌幸や信之に信繁。有名どころの戦国武将なら武田信玄、勝頼、織田信長、豊臣秀吉に石田三成その他もろもろ、劇中に登場する人物の書状の本物があるわけですから、当時の息遣いを感じるようで面白いったらありゃしません。

 書状について文化財のランクをつける基準は分からないのですが、私が見学したときは、国宝 羽柴秀吉書状 上杉少将宛、そして島津忠恒が国元に送った書状(国宝 某条書案)が出展されていました。
 後者は島津忠恒が大坂夏の陣の真田信繁の奮戦を書き記し「真田日本一の兵」と評したことで知られています。もっとも島津忠恒自身は大阪の陣には参戦していないので伝聞による評ですが、それだけ信繁の勇猛ぶりが広まっていたということでもあります。

 個人的に面白かったのは、佐久間象山が写した上田古図。現在の上田城は江戸時代に仙石氏が再建したもので、真田時代の上田城は関ヶ原の戦いの後に破却されています。それ以前の上田状の様子を伝える古図で、原本は不明ですが幕末の洋学者・佐久間象山が写したものが残っているというもの。
 それと上田城から出土した真田時代の金箔瓦。豊臣大名としての真田氏の居城が重く見られていたことの物証です。

 1時間もあれば見終わるかと思っていたら、たっぷり2時間は見てしまいました。

 大阪歴史博物館は大坂城の外堀すぐ外にあるので、窓から城内を見下ろせます。ただしいま見えている石垣は徳川時代の再築大坂城のもの。
 うどんは博物館併設食堂のうどんセット。企画展の半券で割引になるセットなのですが、なにゆえきつねうどん!? 真田なら信州のそばやそばがきでは!? とは言え関西人の口に合わせるなら、うどんなんだろうなぁ。
posted by ふくだ at 23:45| Comment(0) | 博物館や美術館