2017年08月27日

釧路市こども遊学館

 釧路市こども遊学館は科学館と児童館を複合したような施設です。
 プラネタリウム投影機はコニカミノルタプラネタリウムの「ジェミニスターII」。光学式投影機のインフィニウムSにデジタルプロジェクタの組み合わせで、日本で唯一のデジスターIIが入っています。

 プラネタリウムの座席は落ち着いた色合いな館が多いのですが、釧路の座席はクリーム色で明るい雰囲気。
 投影は土日祝で一日4回。うち3回はファミリー向けで、夕方の1回が一般向け。時間の都合でファミリー向けの投影を2回見ましたが、星空案内のパートと館オリジナル番組は大人も楽しめる内容でした(生解説では時々涼しい駄洒落があったのはきっといつものことだ)。
# ドラえもんの番組はひみつ道具に頼り過ぎかつCGもうちょい何とかしようぜと思った(これは配給元に言うべき)。

 展示物は体験型のものが多く、大人が手を出すのは遠慮して見守っていましたが、よく練られたものが多い印象。手作りの宇宙機模型は微笑ましくもあり、勝手に連帯感を感じたりもして。

# プラレアリウム巡り 26/33
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2017年08月26日

稚内市青少年科学館 後編

 稚内市青少年科学館のプラネタリウムは五藤光学GX-10T。日本最北端のプラネタリウムにして、1974年から稼働している北海道内最古参の投影機。以前にこの投影機を作った五藤光学の元職員がいらしたことがあって、「まだ動いているのか」と驚いたそうです。

 投影は「稚内の星空」のタイトルの星空案内(30分)が1日2回、「南極の夜空 オーロラ」の投影(10分)が1日1回。
 科学館の開館が9時で初回の投影が11時半なので、2時間半はさすがに展示を一通り見てもお釣りが来ました。

 投影はテープによる音声に、おそらく手動での投影機操作の合わせ技。いまどき懐かしいスタイルです。
 星空は五藤光学らしいというか、全体的に星が明るめで賑やかな印象。
 北斗七星が余裕を持って下方通過していく姿に北の大地を感じます。

 プラネタリウムのドーム内に模型類が展示されています。私がびっくりしたのは五藤光学のクロノス投影機のペーパークラフト。以前に型紙を見たことがあるのですが、実際に組んだものを見るのは初めてです。

# プラレアリウム巡り 25/33
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稚内市青少年科学館 前編

 日本最北端の科学館、稚内市青少年科学館。同じく日本最北端の水族館である稚内市ノシャップ寒流水族館と同じ敷地にあり、入場券も共通となっています。

 展示の中でも特徴的なのは南極観測にまつわるもの。
 初期の南極観測隊では資材の輸送に犬ぞりが活躍しましたが、その樺太犬の訓練が稚内で行われたのです。
 昭和基地に取り残されながら1年後に生還を果たした「タロ」「ジロ」の話はよく知られていますが、この2頭も稚内の出身。

 本館には主に初期の南極観測観測にまつわる展示。
 稚内公園での訓練に用いられた犬車と、実際に南極で用いられた犬ぞり。犬ぞりは意外に華奢な作りですが、頑丈にしすぎると荷物の積載量が減ってしまうので、バランスを取って設計されたのでしょう。



 屋外の別館には昭和基地で使われた建物の実物が展示されています。
 驚いたのは第一次観測隊の建物。南極観測史の歴史遺産というべきものです。南極の建物は基本的にプレハブづくりで、第一次隊のものは木板を多数重ねて断熱としています(発泡剤の断熱材も組み合わせ)。熱を逃さないために窓も小さく、個人の居住スペースも2畳ほど(それでも個室になっているのは船内よりはましかも)。
 2006年に南極観測50年を記念して国立科学博物館で行われた特別展で展示されたもので、会期後に稚内市青少年科学館にやってきたものです。ここで最初の越冬隊の人々が、その後の南極観測に携わった人々が過ごしていたのかと思うと感慨深いです。
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2017年08月25日

なよろ市立天文台きたすばる

 なよろ天文台きたすばるを訪問。
 名寄駅から5kmほど。駅前のなよろ観光まちづくり協会でレンタサイクルを借りて片道20分少々。丘の上に天文台の建物があります。

 天文台の2階にはスライディングルーフがあり、4機の赤道儀に50cmカセグレン反射を含め多数の望遠鏡が搭載されています。

 もう一方にはドームがあり、こちらには口径1.6mのピリカ望遠鏡。これは北海道大学が設置した望遠鏡で、研究用途に使われていない時は一般公開されています。国内の望遠鏡では、西はりまのなゆた望遠鏡(2m)、岡山の188cm鏡に次ぐ第3位の大きさ。東日本の望遠鏡では最大口径です。

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旭川市科学館「サイパル」

 北海道プラレアリウム巡りの最初の訪問先は旭川市科学館「サイパル」。4年ぶり2度目の訪問。

 投影機はカールツアイスSTARMASTER ZMP投影機。ツァイスのプラネタリウムでは中型機の位置付けですが、恒星投影球は意外に大きく存在感があります。映し出す星空の雰囲気はどことなく明石に似ていて、けれども星は白く、シャープにアップデートされた感。

 時間の都合で見た投影は幼児向け番組の「夏のほしとたなばた」。30分程度の短めの投影ですが、星空案内はしっかり丁寧にされていたので、ツァイスの星空を堪能できました。
 まず北天の北斗七星の高度の高さにびっくり。余裕で周極星です。そして南天には尾を引きずるようなさそり座。星空に北の大地の緯度の高さを知ります。

 以前に使われていたツァイス・イエナZKP-1投影機。ツァイスの小型機で、現在は後継のZKP-4が宗像と高松で現役です。プラネタリウムのエントランスホールに展示されているので、表敬訪問。

 科学館の屋上には天体観測ドームが2つあり、それぞれ三鷹光器製の65cm反射望遠鏡と20cm屈折望遠鏡を収めています。65cm鏡は主に星空用に、20cm鏡は太陽観測に使われています。ご厚意で両方見学させて頂き、昼間の金星と投影像の太陽を見せて頂きました。
 それにしても極軸の傾き! 旭川の緯度は北緯43度45分。明石と比較すると10度弱北ですから、それだけ極軸の傾きも大きくなります。

 こんな場面で北に来たことを実感。

# プラレアリウム巡り 24/33
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2017年06月24日

エル・マールまいづる

 エル・マールまいづるは関西電力のPR施設。敦賀湾岸には発電所が多数あり、エル・マールまいづるの近くには関電唯一の石炭火力発電所である舞鶴発電所があります。

 エル・マールまいづるは海に浮かんだ船が展示施設になっています。推進機関がないので自力での航行は出来ませんが、見た感じでの構造は船そのもの。船上のプラネタリウムとしては日本で唯一。世界でも他にはキュナード社のクイーン・マリー2しかありません。もっともクイーン・マリー2のプラネはデジタルプロジェクタなので、光学式の船上プラネでは世界唯一とのこと。
 クイーン・マリー2はちょっと敷居が高いので、それに比べれば舞鶴へ行くくらいは余裕です。

 投影機は五藤光学のクロノス。国内でクロノス投影機を導入しているのはここだけなのだとか(後継機のクロノスIIは多数事例あり)。
 今日は凪いでいましたが、前後半の間に、もし船酔いされた方がいたら退席して大丈夫ですとアナウンスが入りました。海の荒れる日は揺れるのが分かるそうです。それはそれで見てみたい気がします(荒れ模様の日にここまで行くのが大変ですけど)。

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2017年06月18日

企画展「電気科学館と日本のプラネタリウムの黎明期」(大阪市立科学館)

 大阪市立博物館の前身、大阪市立電気科学館の開館から80年ということでの企画展です。企画展のポスターが電気科学館の案内のデザインを模しているのがおちゃめ。

 電気科学館のパンフレットなど。 入場券は1980年代で、ボイジャーの写真が使われています(すごく最近のものに見えてしまう)。

 プラネタリウムの当時の解説本が展示されていて、「中身見たい!」と思ったら、隣の関連資料コーナーにコピー本が置いてありました。さすが行き届いています。

 電気科学館で使われていたツァイス製の星座絵投影機。なんか明石でほとんど同じ作りのものが現役な気が。
 プラネタリウムのランプ。このあたりは明石でもよく見ます。

 こちらは東京の東日天文館関連資料。開館記念式典の式次第。近衛文麿や米内光政も来てたの!?
 実は当日科学館の関連資料のうちの数点が最近発見されたもので、今回初お披露目。開館当時に行われた展覧会の内容が明らかになったそうです。
 東日天文館は1938年に開館した日本で2番目のプラネタリウム。電気化学館に続いてツァイスII型投影機を擁していましたが、1945年の空襲で焼け、わずか8年で閉館しました。日本に導入されたツァイスプラネタリウムのうち、唯一「現存しない」プラネタリウム投影機です。
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2017年06月04日

宇部市勤労青少年会館視聴覚教育センター

 九州・山口のプラレアリウム巡りの最終訪問先は宇部市勤労青少年会館視聴覚教育センター
 青少年向けの複合施設の上階にプラネタリウムがあります。投影は毎週日曜日の午後一回。投影機は五藤光学Venus S-3。1967年設置の古参機で、五藤光学製の現役投影機ではおそらく東京海洋大学のMars M-1(1965年設置)に次ぐもの。



 投影機の雰囲気も全体的にM-1に似ています。むき出しのスリップリング(日周軸と歳差軸の両方とも)や惑星投影機のON/OFFに使用している水銀スイッチが迫力です。水銀スイッチは最近は使われなくなっているもので、珍しいですねとお話したら予備品を見せてくださいました。
 現在は年に2回、五藤光学のスタッフがメンテナンスに訪問されているとのこと。維持する努力あってこそのご長寿投影機です。

 投影は14時から15時15分までの75分。プラネタリウムの投影は40〜50分程度のところが多いので、75分は突出して長い上映時間。すべて生解説でドーム径8mの小型館ということもあり、マイクも使わない肉声解説。「今月の話題」のようなテーマ設定はなく、客層を見ながらフリーダムにお話されているようでした。
# 宇部天文同好会が指定管理者の形で受けているそうです。

 プラレアリウム巡りはこれで33ヶ所中22ヶ所目となり、ちょうど2/3の通過点です。
 もともと全部は無理にしても2/3くらいは回れるかなと思っていたので、個人的にはひとまずの到達点。
 残り1/3はどうしましょうかねぇ。北海道3館と沖縄1館があるので大変なんだこれが。

# プラレアリウム巡り 22/33
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山陽小野田市青年の家天文館

 引き続きプラレアリウム巡りの一環で山陽小野田市青年の家天文館。山陽小野田市は山陽町と小野田市が合併してできた市で、青年の家天文館は旧山陽町側の施設です。
 山陽新幹線の厚狭駅は旧山陽町内にあります。また小野田市はかつての小野田セメント(現:太平洋セメント)の地元。

 青年の家は研修施設と運動施設があるのですが、研修施設は耐震補強が行われていないことなどから使用が休止され、現在は各種グラウンドや体育館の運動施設を中心に運営されています。

 プラネタリウムのある天文館は1966年の開設で、投影機のミノルタMS-10もこの時から使われ続けています。コニカミノルタ製の投影機としては現役最古。

 ちなみに日本国内に現存する古い投影機を並べると、
・国内最古(静態保存) 大阪市立科学館 ツァイスII型(旧大阪市立電気科学館) 1938年
・現役国内最古 明石市立天文科学館 ツァイス・イエナUPP23/3 1960年
・国産現役最古 東京海洋大学越中島キャンパス 五藤光学M-1 1965年
・コニカミノルタ現役最古 山陽小野田市青年の家天文館 ミノルタMS-10 1966年

 となります。
# そういえば全部回りました。

 青年の家天文館のプラネタリウムは常時公開がなく、年に8回程度(ウェブサイトによる)行われる天文教室の際に投影が行われています。通常は投影を担当できるスタッフが詰めていませんが、受付で申し出ると投影機を見学することが出来ます。
# 条件と都合が付けば団体投影も受け付けているとのこと。

 MS-10は現在も各地で稼働している小型プラネタリウム投影機の名機ですが、青年の家天文館の投影機は何処となく武骨なシルエットです。惑星投影棚のトラスが大きく、補助投影機の造作もゴツゴツした雰囲気。この後モデルチェンジを重ねながら洗練されていったのでしょう。

 解説台と解説台から見た投影機。MS-10は後にオート投影にも対応したMS-10ATに進化しますが、もちろんここはマニュアル投影のみ。 

 地平線のスカイラインはベニヤ板を切り抜いて黒く塗装したものが使われています。
 木製の椅子が同心円状に並んだドーム内は、レトロながら、きれいで良い雰囲気。
 末永く地域の天文普及のために動いてくれますように。

# プラレアリウム巡り 21/33
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2017年06月03日

福岡県青少年科学館

 プラレアリウム巡りの一環で福岡県青少年科学館を訪問。県庁所在地の福岡市でなく、福岡県第三位の人口を持つ久留米市にあります。
# 福岡市と北九州市は政令市なので、県の施設が久留米に来るのは何となく納得。

 投影機は五藤光学のCHIRONハイブリッド。全天周投影用のプロジェクタがレーザープロジェクタで、画像がキレイなのが売りです。KAGAYAスタジオの「オーロラの調べ」の投影を観たのですが、ずば抜けてすごいというわけではなく、私の目ではレーザーと通常のランプ光源の違いはよくわかりませんでした(誤解のないように書き添えると水準以上に十分きれいです)。

 福岡市青少年科学館のドームは傾斜角が30度。かなりの急傾斜で、全天周映像は足元まで広がります。この没入感はすばらしく、これで宇宙空間を飛び回るような映像を観てみたいところ。
 一方でプラネタリウムの方は、中央やや上に座った私の席からは北極星がスクリーンに見えないほどの傾斜っぷり。久留米は北緯33度19分だからぎりぎり映るはずなのですが、何かの影にはいってしまったのかもしれません。解説はちょっと大変そうです。
 でも中途半端な傾斜をつけるよりは、これくらい思い切ったほうが(全天周映像に振ったほうが)、特性を活かせて面白いかもしれません。
 プラネタリウムのエントランスに展示されている旧投影機。GSSにE-5。いずれも五藤光学製。

 展示は年齢層低めの設定。でも放電実験は気合が入りまくりで、空気を切り裂くバリバリの大音響に途中で退出した人もいる迫力。ガラス板を挟んだ放電はちょっとした見ものです。

 宇宙ロケットの模型がちょっと懐かし目。H-IIにはHOPEが乗ってるし、しれっとブランが並んでるし。

 探査機の模型が手作り風で、しかもよく出来ています。ベネラ10号なんて資料も少ないのによく再現されたな。

# プラレアリウム巡り 20/33
posted by ふくだ at 23:47| Comment(0) | プラネ/天文台/科学館