2018年06月24日

大阪市立科学館プラネタリウム「眠れなくなる宇宙のはなし」

 大阪市立科学館プラネタリウム「眠れなくなる宇宙のはなし」。
 原作は天文学者の佐藤勝彦さんによる同名の本と絵本。
 大阪は基本的に解説員のお話で投影を進める事が多いのですが、今回は星空解説の後は生解説なしの全天周映像。最近の全天周映像はカッコいい映像が多いのですが、絵本をベースにしたキャラクターはカッコよさとは違ったほのぼのとした切り口。どんなものかねーと思いながら見始めたのですが、人類が少しずつ新たな宇宙の姿を描いていく様子が丁寧に描かれていました。
 30分程度の尺に収めるのは大変なはずなのにきちんとまとまるのはさすがだなーと思っていたら、なるほど脚本は高橋真理子さん(星空工房アルリシャ)。挿入歌もピタリとハマってるなと思ったら、こちらも小林真人さんの作曲(「戦場に輝くベガ」音楽担当)。
 いろんなピースがきっちりはまって、印象に残る作品でした。

https://www.youtube.com/watch?v=G5TgtWbCyT0
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2018年06月09日

「HAYABUSA2-RETURN TO THE UNIVERSE-」(神戸市立青少年科学館)

 バンドー神戸青少年科学館で上映中の「HAYABUSA2-RETURN TO THE UNIVERSE-」を見てきました。
 2014年7月公開作品(上坂浩光監督)。「はやぶさ2」の探査計画を描いた作品ですが、「はやぶさ」を継ぐものとしての「はやぶさ2」誕生と旅立ち、それを支える人々の思いも浮かび上がらせています。

 6月は「はやぶさ」が帰還した月でもあり、ちょうど今「はやぶさ2」がリュウグウに近付きつつあるタイミング。この作品を見るのにピッタリです。

 上映前後のBGMの選曲も「はやぶさ」にまつわる曲ですし、上映開始前に解説員から「はやぶさ」と「はやぶさ2」の説明があるのですが、これが絶妙に本編につながる構成で気分が盛り上がります。ドームで見るのは、倉敷-池袋-大阪に続いて4回目ですが、今回がいちばん気持ちが入りました。
# 「はやぶさ」に思い入れのある人なら涙出る人いるかも。

 バンドー神戸青少年科学館の「HAYABUSA2」は朝10時からの回だけなので、早起きだけがちょっと大変かもしれませんが、ぜひぜひおすすめです。
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2018年05月31日

プラネタリウム訪問リスト(〜2018年5月)

 過去に投影を見たことのあるプラネタリウムをまとめました。累計で83館(休止・閉館したものも含む)、うち「プラレアリウム巡り」で初訪問となったのは25館です。

 掲載館は「プラネタリウムデータブック2015年度版」(日本プラネタリウム協議会)を元にしています。
 初回訪問日は全ては書ききれていません。

 表記は下記の通りです。
・館名(ドーム径座席形式/光学式投影機,デジタルプラネ)初回訪問日

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2018年05月21日

姫路科学館特別展「科学実験の今むかし」その2

 宮本正太郎と火星観測のコーナー。
 火星気象学の研究でも業績を残した方ですが、とにかくスケッチが凄い。

 惑星観測は、探査機が行くまでは写真より熟練者のスケッチの方が情報量が多かった時代が続きました(地上で撮影した写真がスケッチを超えたのは2003年の火星大接近の頃)。大気の揺らぎが止まった瞬間に見えた像を描くのですが、ここまで見えるのは凄い。

 もう一つ、ノートに貼られたスケッチは印画紙で、なんでわざわざ写真を撮って焼き回すなんて手間をかけたのかと思ったら、当時はコピー機がなかったとのこと。そういえばゼロックスの普通紙複写機の開発が1959年ですし、コピー機で中間階調がきれいに表現できるようになるのは1990年代の半ばだったような。

 展示されている火星儀はスケッチを元に全球マッピングしたもの。
 木星や金星は全面が雲だし、水星は観測が難しいし、探査機以前に地面のある惑星で惑星儀を作れるのは火星だけだったのかも。

 宮本正太郎は広島の生まれで、旧制姫路高校に通った後に京都大学に進みました。
 私は恥ずかしながら名前を聞いたことがあるという程度なのですが、普及書も多く手がけられたのでベテランの天文ファンには馴染み深い存在のようです。

 1960年代のものと思われる月球儀。月の裏側の一部はまだ空白のまま。隣の惑星の火星はスケッチで全球マップが出来てるのに、たかだか60年前には月の裏側って誰も見たことなかったんだなあと改めて。
 私は煙草吸わないけど、この灰皿は欲しいと思った。花山天文台から借りてきたのか。

 宮本正太郎にちなんだ火星のクレーター”Miyamoto”は子午線地方にあるそうです(東経135度じゃなくて、火星の経度0度付近)。子午線の湾の近くだから場所は分かりやすい。 直径160kmだからそこそこ大きいけど、アマチュアの望遠鏡で見るのはちょっと無理そうです。

 火星大接近の年に合わせたタイムリーな特別展でした。
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姫路科学館特別展「科学実験の今むかし」その1

 姫路科学館の特別展「科学実験の今むかし」。
 旧制姫路高等学校(神戸大の前身の一つ)で使用されていた実験機器の展示と、同校出身の天文学者・宮本正太郎の業績の紹介という概要説明だと地味っぽいのですが、期間が一ヶ月なのがもったいないくらい濃くて面白い特別展でした。

 旧制高校は「おおざっぱに」言うと現在の大学の教養課程相当の教育機関です(現在の高校に相当するのは5年制だった旧制中学の後半課程)。
 旧制姫路高等学校は1923(大正12)年の設立。国内に24あった旧制高校の中でも最期の設立です。現在の国立大学は80校余りですから、希少な存在だったといえるでしょう。戦後の学制改革で神戸高等商業学校などと合併して新生の神戸大学となりますが、キャンパスは姫路から六甲台に移転することになります。

 今回の特別展では旧制姫路高等学校で使用されていた実験機器が展示されています。
 新しい機器が入ったら古いものは破棄されるのが普通。まとまった数が保管されていたのは旧制姫路高校の卒業生でもある神戸大学名誉教授の橋本萬平氏の尽力によるものだそうです。

 展示を見るのに夢中であまり写真を撮っていないのですが、冒頭でまず旧制姫路高等学校の概要の紹介。

 次に当時使われていた教科書や試験問題の展示。科学館ということで教科書は主に理科系の物理系が中心。試験問題は当時の筆書き(!)のものと、現在の神戸大学のものが並んで展示されていました。現代のものは書き込みがあるなと思ってみていたら、図録を見たら学芸員の方の所蔵品。すごいなあ。私も物持ちはよい方ですが、学生時代の試験問題など一枚も残してません。

 実験器具は古びてはいるのですが、手入れはされているのか、ガラスはピカピカで目立つような痛みもありません。
 私自身が中高時代の理科の実験で見たことがある種類のものも多く、時代は変わっても物理の基礎は変わらないんだなあと思ったり。

 そんな中で面白かったのは起電機。静電気でビリビリする装置かと思って見てたのですが、コンセントに電気が供給されていない当時、高電圧が必要なX線を使う実験はこれで発電していたのだそうです。
 クルックス管なども展示してありましたが、こうしたガラス管の実験機器類は現在も真空が保たれているそうです。別のケースで管に封入された蛍光剤が展示されていましたが、現在も紫外線を当てるとちゃんと蛍光を出すのが驚き。
# ブラックライトを当てたのはギャラリートークの学芸員の方です。

 第一次大戦を経てドイツからの輸入が難しくなり、国産化されていく実験機器。顕微鏡が出展されていたのですが、これをつくった会社の後身が現在のオリンパスだとか。写真撮ってなかった―。

 メートル原器の模型を備えてるとか、気合いが入ってます。度量衡の基礎を間近に感じてほしかったのでしょう。おそらく同じ趣旨なのかと思いますが、メートル尺も展示されていました。

 ピトー氏管(ピトー管)は気体や液体の流速を測る装置で、航空機の速度を測るのに使われます。1/72の零戦の模型が脇に置いてありましたが、これは分かる人だけ分かってくれという展示。向かって右の翼から突き出ているのがピトー管。

 さて我らが天体望遠鏡。五藤光学の口径98mm屈折望遠鏡。
 今回の出展物はいずれも当時の値段がキャプションに書かれているのですが、この天体望遠鏡は950円。全出展物中2位(トップはヒルガー社製写真分光計の1274円)。1935年の大卒初任給が73円ですから、年収でも足りない。今だと軽く200万円を超えるような感覚。


 実験コーナーもあって、ハンドスピナー(ジャイロ効果を体験できる)や地球ゴマ(すいません回しそこねて糸を切っちゃいました)、タイガー式手回し計算機(実際に掛け算してみた)などなど体験してきました。
 展示ケースの中には昔懐かしの学研電子ブロックがあって、これ一度は触ってみたかったんですよねと懐かしい思いに浸ったり。
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2018年05月12日

全国プラ「レア」リウム33箇所巡り

 全国プラ「レア」リウム33箇所巡り。

 2015年5月5日に川崎市青少年科学館を皮切りにはじめたプラネタリウム巡り、2018年5月5日に愛媛県の久万高原天体観測館の訪問にて33箇所達成。5月12日に明石市立天文科学館に報告してまいりました。

 達成の記念として缶バッジを頂き、足掛け3年と7日に渡った旅もようやく終着です。バッジの裏に貼ってある番号が達成順。11箇所達成は11番目でしたが、33箇所は20番目の達成者となりました。

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2018年05月05日

久万高原天体観測館

 2015年5月にスタートした「全国プラ『レア』リウム33箇所巡り」。3年間に渡った旅もいよいよ大詰め。

 33箇所目の訪問先は愛媛県久万高原町の久万高原天体観測館
。6mドームに五藤光学GEII-T投影機を備えたプラネタリウムと、口径60cmの反射望遠鏡のある公開天文台です。

 久万高原町は松山市の南隣の街で、市内から車で1時間弱。公共交通機関では松山市から路線バスで1時間ほどですが、天体観測館までは最寄りのバス停から約6kmあります。歩けないこともない距離ですが、今回はレンタカーでの移動としました。

 ここの「レア」なポイントは、「国内に1か所しかない、木造の城の中にあるプラネタリウム」。
 歴史的に実在した城郭ではなく、三層三階の展望台の大天守と二層一階のプラネタリウムの小天守が並んだ模擬天守で、「晴天城」の愛称がついています。

 展望台の建物は立派な吹き抜けがあり、1階・2階が展示、3階が展望室になっています。
 プラネタリウムは40席の小さなドーム。開館以来の投影機、GEII-Tの映し出す星の数は2800個。「館の周囲で実際に見られる星の数のほうが多い」という他館では例を見ない謳い文句です。
 百万単位の星数を誇る投影機が珍しくない昨今、2800とはずいぶん少ないようにも感じますが、実は5等星までの星の数が約2000個。肉眼で見える限界が6等星なので、このくらいの星数ならば意外に再現度の高い星空なのです。輝星投影機はなく1等星も電球色ですが、星の等級差はうまく表現されていて、星座も探しやすい。全体的なバランスがよい投影機なのでしょう。
 1時間弱の投影は全て生解説。オーソドックスな星空案内が心地よく、夜明けの太陽を見ながら33箇所巡りの旅の区切りをしみじみと味わったのでした。

 冒頭の写真は投影終了後に、ご厚意で撮影させて頂いたもの(三脚までお貸し頂きました)。北天の日周運動は狙っての撮影で、一度撮ってみたかったもの。

 解説台や操作卓の中まで見学させて頂きました。操作卓のパネルは国産最古参の東京海洋大学の五藤M-1と似た雰囲気。機械式の投影機なので基本的な機構は同じなのでしょう。
 操作卓の中は、実ははじめて見たのですが、配線やスイッチの群れにクラクラしました。言ってみればプラネタリウムの神経系と血管系が集中している場所です。

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愛媛県総合科学博物館

 愛媛県総合科学博物館は新居浜市にあります。
 1994年の開館で、プラネタリウムのドーム径30mは長らく世界最大でした。現在も名古屋市科学館の35mドームに次いで世界2位の大きさです。
 投影機は五藤光学のスーパーヘリオス。星の像が明るい投影機で、以前のプラネタリウムならスライドを映すと微光星がプロジェクターの明かりに負けて見えなくなってしまったものですが、スーパーヘリオスは問題なく星を映し出せます。それを活かしてか、星座絵や星座線は全天周映像のプロジェクターで映しているようです。
 ただプロジェクターで映す絵の背景も全くの暗黒というわけにはいかず、薄明かりで全天を照らしている状態になってしまいます。もちろん星は見えているのですが、個人的には暗い空の方が好きなのでバランスが難しいところ。
 あと輝星投影機や惑星投影機の光源の色温度が高いのか、アルクトゥールスの橙と木星の黄色が白っぽく見えていました。解説中にも「本物はオレンジです」なんて補足が入っていましたが、全体が高いレベルなだけに細かいところが目についてしまいます。
 とはいえドームが大きいぶん、星座の見え方は実感に近いです。星空案内は15分ほどだったと思いますが、もっとじっくり見ていたいと思う星空でした。

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2018年04月12日

ポラリス「星×桜展」

 ポラリスプラネタリウムボックスで開催中の「星×桜展」を観てきました。
 「ポラリス」は大阪・難波の近くにあり、商業ビルの一室に大平技研のメガスタークラスを置いたスペースで、時間貸しで一人で楽しむも大勢でパーティーするもよしというフリーダムな場所。

 今回はここをギャラリーとして、星と桜をテーマにした作品展が行われました。
 ポラリスがどんな場所かも見たかったので、仕事帰りに足を伸ばしてきました。

 作品は写真、小物、絵画、立体造形と多彩。工作好きとしてはペーパーランプに心惹かれましたが、人気の品物らしく、販売分は完売とのこと。じっくり観察すればどうやってつくったか分かるのですが、でも、心に描いた景色を形にされるという一歩を踏み出すのが素晴らしい。天体写真にしても記録に残す写真はとっても記憶に残すような写真はなかなか撮らないもんな、私は。

 会場に詰めていたスタッフの方がたまたま以前にお会いした方で、色んなお話もできて、 仕事帰りのひと時、素敵な時間を過ごすことができました。
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2018年03月11日

加古川総合文化センター

 明石市立天文科学館星の友の会の会内サークル「遠足部」で加古川総合文化センターのプラネタリウムを訪問。
 前半が星空の生解説、後半はKAGAYAスタジオの「アースシンフォニー」。
 投影機のミノルタMS-10は古強者ながら実際の星空に近い感覚の星々を映し出すので、割と好きです。

 「アースシンフォニー」はKAGAYAスタジオの全天周映像作品の中で唯一未見だったプログラム。
 KAGAYAさんの美麗な映像を堪能する番組で、タイトルこそアース(地球)ですが、地球の空がメインテーマ。manamik(清田愛未)さんの音楽も映像と心地よくマッチしています。
 その後に作成された「オーロラの調べ」や「富士の星暦」の起点となる作品といえるかもしれません。

 2階のロビーでは陰陽師の芦屋道満にまつわるパネル展を見学。
 芦屋道満は平安時代に活躍した陰陽師・安倍晴明のライバルとして創作物に登場する人物です。
 安倍晴明は実在の人物ですが、芦屋道満は生没年不詳で、半ば伝説上の人物ですが、江戸時代の文書に播磨国出身との記述があり、それが加古川市内になるのだそうです。
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