2020年10月21日

星見行(10月20-21日)その2

 いつもの神河町へ出かけたのですが、放射冷却でガンガンに冷えて、到着時は10度あった気温が、夜半には6度となり、明け方には3度まで下がりました。もっとも低いときで2.5度。
 正直そこまでの耐寒具は用意していなかったので、日付が変わった後からは社内で暖を取る時間のほうが長くなりました。途中で買った冷たいペットボトルのお茶も、携帯コンロで温めて魔法瓶に入れ直す始末。
 機材も夜露でびっしょりで、帰宅後に室内に並べて窓開けて陰干しして乾燥させました。

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「過ぎゆく火星を惜しむ秋」
2020年10月21日01:02(兵庫県神河町)
NikonD5500+トキナー11-20mm F2.8→16mm/F2.8,ISO1600,露出30秒
 今回の準大接近の火星はほとんど見ていませんでした。肉眼では「明るいなぁ」と思いつつ眺めていましたけど、火星は小口径の望遠鏡で模様を見るのが難しく(見えないわけではない)、かといって火星を見るためだけに20cmのドブソニアンを玄関前に出すのは意外に面倒。

 惑星の写真はCMOSカメラで動画を撮ってスタックするのが主流になっているので、手持ちの機材では手が出ません。たまに星見に出たときに眼視で楽しむのが楽です。

 気流があまり良くなかったのですが、まだまだ視直径が大きく、日付が変わる前は大シルチス、日付が変わった後はだんだん自転して子午線の湾あたりが見えてくるのが分かりました。

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流星痕。
2020年10月21日04:03より3分露出×9枚(兵庫県神河町)
ふたご座の足元に出現した流星痕が、拡散しながらカストルの方向へ流れていきます。

 この日はオリオン座流星群の極大前夜で、現地に到着した頃に長経路流星を一つ見ました。放射点の高度が低い時間帯に、横向きに地球の大気に突っ込んでくる流れ星です。

 オリオン群はペルセ群やふたご群と比べると数が少ないので、普段より少し流れ星の数が多いかなという程度ですが、流れ星の経路をたどっていくと群流星と分かります。

 そして、写真に写っている流星はたぶん散在流星だと思うのですけど、帰宅後に写真をチェックしていたら淡く赤く写った流星痕が次第に流されながら拡散していく様子が撮れていたので動画に仕立てた次第。

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M38ともしかして流星
2020年10月21日00:26〜(兵庫県神河町)
NikonD5500(HKIR改造)+ミニボーグ60ED+1.08倍フラットナー(f=378mm,F6.3) ISO1600 露出6分

 M38撮影中の一コマ。
 人工天体が横切っていくのは珍しくもないのですが、深夜で人工天体は地球の影に入って写りにくい時間帯です。また緑色の淡い光が右側に広がったような写り方をしているので、もしかすると酸素の輝線で輝いているプラズマが高層大気中で少し流れているのかなと思ったり。
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星見行(10月20-21日)その1

 17日の土曜日が新月だったので星見に行くつもりでいたのですが、天候回復の見込みが薄いので中止。神戸は夕方は晴れていたのですけど、夜半から雲が出てしまいました。
 20日が珍しく明け方まで晴れの予報だったので、午後遅い時間に星見に出ることを決め、あたふたと準備して出発。もっとも機材は土曜日のうちに用意できていたのですけれども。

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M76(ペルセウス座の惑星状星雲)
2020年10月20日21:33〜(兵庫県神河町)
NikonD5500(HKIR改造)+ミニボーグ60ED+1.08倍フラットナー(f=378mm,F6.3) ISO1600 露出6分×18枚合成、総露出時間108分
ビクセンAP赤道儀+M-GEN追尾
※中央の1/2(面積では1/4)をトリミング

 到着時はまだ北天から西天に雲が残っていて、影響の少ない方向の天体を撮りました。
 M76はペルセウス座にある惑星状星雲。実際の場所はアンドロメダの足元あたりです。
 メシエ天体には惑星状星雲が4つ(M27,M57,M76,M97)ありますが、その中で一番見るのが難しいのがM76で、とにかく小さくて暗い。惑星状星雲は小さくても単位面積当たりの光度が明るいので街中でも比較的見つけやすいのですが、M76は神戸では結局見ていないままだったと思います。

20201020_m76_m27.jpg
 「小あれい状星雲」の愛称がありますが、同じ望遠鏡で撮影した本家「あれい状星雲」のM27と比較すると小さいのなんの。M76が遠い場所にあるせいなんですけれども。

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M38(ぎょしゃ座の散開星団)
2020年10月20日23:37〜(兵庫県神河町)
NikonD5500(HKIR改造)+ミニボーグ60ED+1.08倍フラットナー(f=378mm,F6.3) ISO1600 露出6分×9枚合成、総露出時間54分
ビクセンAP赤道儀+M-GEN追尾

 ぎょしゃ座にはメシエ天体の散開星団が3つあり、北からM38・M36・M37の順に並んでいます。北端のM38はぎょしゃ座の五角形の星の並びの真ん中寄りにあり、双眼鏡でもぼんやりした姿が簡単に見つかります。南側にある小さな散開星団はNGC1907。また右側にも淡い赤い星雲(水素ガスの星雲・HII領域)があります。
 散開星団の写真は星雲のように淡い部分を描写することがないので、6分露出を10枚(2枚までは予備として合成用に8枚確保を目標)撮ることにしているのですが、これだけ星雲があるともう少し露出をかけて狙ってみたくなります。

20201020_m36.jpg
M36(ぎょしゃ座の散開星団)
2020年10月21日00:44〜(兵庫県神河町)
NikonD5500(HKIR改造)+ミニボーグ60ED+1.08倍フラットナー(f=378mm,F6.3) ISO1600 露出6分×9枚合成、総露出時間54分
ビクセンAP赤道儀+M-GEN追尾

 M36は明るい星が小さくまばらに集まった星団。右側の星雲はNGC1931、画面右端の星雲はIC417。天の川に沿って水素ガスの星雲が点々と散らばっています。意外に散開星団も個性があるのです。天体写真では星雲のほうが人気ですけど、双眼鏡での観望なら散開星団は見つけやすくて楽しい存在。
 右上ギリギリに写り込んでいる散開星団はM38の南にあるNGC1907。うまく構図をとればM38とM36と同じ視野で撮れそうです。

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M42・M43(オリオン大星雲)
2020年10月21日01:53〜(兵庫県神河町)
NikonD5500(HKIR改造)+ミニボーグ60ED+1.08倍フラットナー(f=378mm,F6.3) ISO1600 露出6分×16枚+3分×12枚+1分×8枚、総露出時間140分
ビクセンAP赤道儀+M-GEN追尾

 オリオン座の三ツ星の下にある散光星雲。きちんと写真を撮ったのは実は初めてです。神戸の郊外の住宅地でも肉眼で存在が分かるくらい明るいので、簡単に写るのですが、大ベテランも何度も挑む奥深い対象。
 空の暗い場所で大きなドブソニアン望遠鏡を覗かせてもらうと、幾重にもガスがたなびく様子がきれいです。

 こちらは私の好みでフィルム時代の写りに近づけた処理をしています。
 1分露出でもトラペジウムの辺りは飽和してしまったのと、1分露出の撮影が薄明にかかってしまって使える写真が少なかったので、星雲中心部の描写は控えめにしました。

20201021m42_hade.jpg
 同じ写真データでも処理の違いでこれほど印象が変わります。
 周辺の淡い星雲まで浮かび上がらせたもの。一見、星が少ないように見える領域は暗い星雲が背景の星を隠していることが伺えます。
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2020年08月25日

星見行(8月24-25日)

 8月後半になってしばらく天候が安定していました。24日は月齢5.5で月没は22時過ぎ。ここを過ぎてしまうと次の新月期まで空の暗い場所での星見の機会はありません。ということで出かけてきました。

 最初は淡路島の柏原山へ向かったのですが、山頂に着いてみると空は晴れているものの、絶えずガスが押し寄せてきます。どうやら海を渡った南風が諭鶴羽山地にぶつかって雲が湧いている様子。天気予報を見ても夜を通じて南風が収まる様子はなく、いったん設置した機材を片付けて撤収しました。
# 柏原山は落石などで道が荒れていて、慣れていない人は避けたほうがよいです。

 下山して由良の生石公園へ移動。東に和歌山の光害が残るのは地図を見て察していましたが、だいたいその通り。とりあえず機材をセットしますが、断続的に雲が流れてくる天気で、まあこういう夜もあります。

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「紀淡海峡を行く国際宇宙ステーション」
2020年8月25日03:51〜(兵庫県洲本市)
NikonD5500+トキナー11-20mm F2.8→11mm/F2.8,ISO3200,露出4秒×56コマ

 明け方にISSの通過があったので狙ってみました。左手前の赤灯は友ヶ島灯台、奥の灯りは和歌山市街。

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2020年08月18日

星見行(8月17〜18日) その2

 この日の八塔寺は、基本的には好天に恵まれたものの、ときおり薄雲が流れてくる天候。
 困ったことには雲の流れが遅く、いちど目的の天体にかかってしまうと30分くらい抜けてくれません。眼視で見えない天体を手動導入して構図を決めた後に雲が来ても、他の天体を撮ってからもう一度と再導入というのはそれなりに面倒です。南中前後で撮影したいこともあり、雲が抜けるのを待つことにしたのですが、けっこうやきもきしました。

 観望用には久しぶりに20cmドブソニアンを持っていきました。最近は周りの星仲間に30〜40cm級のドブソニアンを見せて頂く機会が多々あり、20cmだと「まぁこんなもんか」という印象になってしまうから、贅沢にも困ったものです。
 M8、M20、M27、M57、M34、h-χ、M45、NGC7293を観望。NGC7293はリング状の姿は分かりませんでしたが、存在は確認できました。一方で網状星雲の観望にも挑戦したのですが、こちらは確認できませんでした。

20200818rasen.jpg
NGC7293・らせん星雲(みずがめ座の惑星状星雲)
2020年8月18日01:02〜(岡山県備前市八塔寺)
NikonD5500(HKIR改造)+ミニボーグ60ED+1.08倍フラットナー(f=378mm,F6.3) ISO1600 露出6分×14枚合成、総露出時間84分
ビクセンAP赤道儀+M-GEN追尾(ディザリング)
DDSにて合成(ダーク補正有、フラット補正無)

 見かけの大きさは全天で最大級の惑星状星雲です。大きく淡いので、眼視で見るのは難しいのですが、写真写りはよい天体です。
 みずがめ座とはいえ、みなみのうお座に近い南天低くにあるので、南に街明かりの多い瀬戸内では光害の影響を受けやすい天体です。八塔寺は南天が比較的暗いので狙ってみたのですが、ちょうど南中前後に薄雲がかかってしまい、もし条件が良ければもう少し淡い部分も写せたかもしれません。この日は夜でも気温が24度あり、カメラのノイズも厳しい条件だったと思います。

20200818rasen_l.jpg
 こちらは同じデータから中央の1/2(面積では1/4)をトリミングしたもの。
 6cmの鏡筒にしては頑張ったほうかな。
 
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網状星雲 NGC6992-5、NGC6960(はくちょう座の超新星残骸)
2020年8月17日22:35〜(岡山県備前市八塔寺)
NikonD5500(HKIR改造)+ミニボーグ60ED+1.08倍フラットナー(f=378mm,F6.3)
ISO1600 露出6分×16枚、総露出時間96分
ビクセンAP赤道儀+M-GEN追尾(ディザリング)
DDSにて合成(ダーク補正有、フラット補正無)

 はくちょう座にある超新星残骸。「網状」の網は頭を覆う薄布のベールのこと。英語表記では「Veil Nebula」なので、日本語の愛称も「ベール星雲」でよいような気がします。言われてみればベールも網みたいなものかもしれませんが、網と聞いたら漁師の網や網戸の網のほうが先に思い浮かんでしまいます。

 天の川の中にあるので全面星だらけ。DSSのフラット補正の細かいパラメータ設定が分からないので、いっそフラット補正抜きで処理しているのです。ミニボーグ60EDとマルチフラットナーの組み合わせは、フルサイズをカバーするほどのイメージサークルがあるので、APS-Cなら周辺減光の影響を受けにくいのです。とはいえ、全面が星だらけのこういう対象だと周辺減光が少し気になりますね。

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星見行(8月17〜18日)

20200817hattoji001.jpg
「天の川に寄り添う木星と土星」
2020年8月17日21:24〜(岡山県備前市八塔寺)
NikonD5500+トキナー11-20mm F2.8→11mm/F4,ISO3200,露出44秒
ビクセン・ポラリエU赤道儀で追尾。
トーンカーブ補正,Nik Collection/Color Efex Pro4 ディティール強調+コントラスト

 ここ数日、天気が安定しているので八塔寺へ。2月以来なので半年ぶりです。
 平日なので人は少ないかなと思っていたのですが、まさかの貸し切り。
 夏は距離の近い兵庫県の中部に出かけることが多いのですが、南に大きな街のない八塔寺は南天が暗いのです。一方で日付が変わるまでは東に赤穂や相生・姫路の光害が残ってしまいますが、天頂付近はまずまず。ただ距離は往復200kmを超えて、しかも半分以上は下道なのがちょっと大変。

 この日は #星空の連帯ということで、21時に合わせて木星・土星を見上げようというSNSの企画があったのですが、ちょうどその頃、観測地に着いて機材の準備の真っ最中。一通りセットしたあとで撮影したのが冒頭の写真。

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「木漏れ星の北十字」
2020年8月18日01:04〜(岡山県備前市八塔寺)
NikonD5500+トキナー11-20mm F2.8→20mm/F4,ISO3200,露出15秒
固定撮影,トーンカーブ補正

 ちょこっと森の端に近づいたら、ちょうど木々の間から、北十字が顔を出しているのが見えました。固定撮影で天の川が写るこのレンズ、お迎えしてよかった。

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2020年08月16日

星見行(8月15〜16日) その2

20200815m22_50s.jpg
M22(いて座の球状星団)
2020年8月15日21:34〜(兵庫県神河町)
NikonD5500(HKIR改造)+ミニボーグ60ED+1.08倍フラットナー(f=378mm,F6.3)
ISO1600 露出6分×14枚、総露出時間84分
ビクセンAP赤道儀+M-GEN追尾(ディザリング)
DDSにて合成(ダーク補正有、フラット補正無)、中央の1/2(面積では1/4)をトリミング

 この日は空の透明度こそよかったものの、地表付近はガスがかかっていて、撮影対象を星団にしました。
 M22は天の川の中にある球状星団で、双眼鏡でも簡単に存在が分かります。
 背景が微光星でびっしりにぎやか。

20200815m15_50s.jpg
M15(ペガスス座の球状星団)
2020年8月15日23:37〜(兵庫県神河町)
NikonD5500(HKIR改造)+ミニボーグ60ED+1.08倍フラットナー(f=378mm,F6.3)
ISO1600 露出6分×14枚、総露出時間84分
ビクセンAP赤道儀+M-GEN追尾(ディザリング)
DDSにて合成(ダーク補正有、フラット補正無)、中央の1/2(面積では1/4)をトリミング

 ペガスス座の馬の鼻先にある球状星団で、こちらも双眼鏡でも簡単に存在が分かります。ガスのためか背景の空が明るくカブってしまい、セルフフラット処理をしています。

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星見行(8月15〜16日)

20200815tonomine001.jpg
2020年8月15日21:35〜
NikonD5500+トキナー11-20mm F2.8→11mm/F4,ISO800,露出181秒
ビクセン・ポラリエU赤道儀で追尾。
トーンカーブ補正,Nik Collection/Color Efex Pro4 ディティール強調+コントラスト

 ほしとも天体写真部の有志で、天体写真の撮影会を行いました。
 20時半に現着した時は、上空に雲が残り、地上にもガスが出ていましたが、もともと夜半から回復する天気予報。実際は22時頃には快晴となり、ガスもほとんど気にならないくらいになり、夏から秋の天の川が頭上に横たわる星空となりました。

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2020年07月19日

その後のネオワイズ彗星(C/2020 F3)

7月12日(日) 未明に姫路まで遠征。雲間をついて撮影成功
 ※一緒に観測した山名さんが神戸新聞に掲載されました。
7月13日(月) 曇り。
7月14日(火) 北西方向は曇り
7月15日(水) 塩屋内で撮影適地を探すも曇り。
7月16日(木) 舞子公園まで出動するも北西方向は曇り。
7月17日(金) 曇り。
7月18日(土) 曇り。
7月19日(日) 昼間は青空が広がるも夕方には曇り。

 ということで、一度しか、というか1分少々しか見ていません。
 既に太陽からは遠ざかりつつあり、街中では肉眼で見るのは不可、双眼鏡が必要な明るさです。ただダストの尾が伸びているので、見えさえすれば尾を引いた彗星らしい彗星の姿で見えています。
 23日が地球最接近なので(といっても0.69auだから目に見えて明るくなるほど近づくわけではない)、狙うとしてもその辺りまでかなあ。
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2020年07月12日

ネオワイズ彗星(C/2020 F3)

 7月4日の近日点通過後、当初の予想を超えて明るくなり、天文界の話題をさらっているネオワイズ彗星(C/2020 F3)。梅雨のない北海道や既に梅雨の開けた沖縄では見事な姿が捉えられているのですが、本州は梅雨前線が活発に活動中。梅雨明けまで諦めるしかないかという天気予報です。

 GPV天気予報とにらめっこすると、12日未明は雲が少なくなり、もしかすると少しは晴れ間が期待できそう。ということで、出動しました。行かずに後悔するよりは行って後悔するほうがマシです。だいたいネタになりますけど。

20200712neowise03.jpg
ネオワイズ彗星(C/2020 F3)
2020年7月12日3時57分(兵庫県姫路市)
NikonD5500+NIKKOR 16-85mm f/3.5-5.6G ED VR→85mmF5.6
ISO1600 露出6秒(固定撮影)※一部をトリミング

 井上さん、山名さんと現地で合流して観測体制に。
 私はミニボーグ60ED+AP赤道儀と、標準ズームでの固定撮影の2台体制。しかしながら月がうっすら見える程度の曇天で極軸合わせもままなりません。ただ雲は少しずつ薄くなり、ベガやデネブ、やがて東天のカペラや金星も見えてきます。もう少し晴れ間が広がればと思うのですが、ネオワイズ彗星の見える低空はなかなか雲が切れません。

 3時前には準備が完了して、待つこと1時間。雲間からほんのひととき、顔を出してくれました。
 10×42双眼鏡で尾が分かりました。肉眼で見ることは叶いませんでしたが、雲がなければ肉眼でも見えたと思います。

20200712neowise04.jpg
 彗星部分の拡大。クリックするとピクセル等倍になります。頭部が伸びているのは6秒間の日周運動。
 双眼鏡で見た雰囲気に近いです。幅の広い尾でしたが、私の目では分かれているようには見えませんでした。薄雲越しにダストテイルだけが見えていたのでしょう。

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posted by ふくだ at 08:33| Comment(0) | 星空観望

2020年06月21日

部分日食

20200621nisshoku01.jpg
2020年6月21日16:41(兵庫県明石市・明石公園)
NikonD5500+ミニボーグ60ED+1.08倍フラットナー(f=378mm,F6.3)
ISO800 露出1/30 ND100000フィルター使用

 6月21日の夏至に合わせるように部分日食がありました。
 台湾では金環日食になり、事情が許せば渡航計画を立てたところですが、もはや飛行機も飛んでいない状態で、国内で見ることとなりました。

 @yat_ra さんが事前にロケハンしてくださり、明石公園なら明石城の櫓と絡めて面白い写真が撮れそうということに。

20200621nisshoku03.jpg
 当日は朝こそ晴れていたのですが、昼には全天に雲が広がり、時折、薄日が差す程度のお天気。
 日本海側が好天だったので、晴れ間の見える所までの移動も考えたのですが、日食は雲越しでも太陽さえ見えればいいので、何も見えぬことはあるまいと明石にとどまりました。

 食が始まっても雲が切れることはなく、日食メガネを通すと太陽が「円ではない」ことは分かるのですが、輪郭がはっきり見えないので、それほど実感が湧きません。
 それでも食が進むと、欠けた部分が大きくなっていくのは分かるという、何とも微妙な見え具合。

 明石市立天文科学館でYoutubeの中継をしていたので、スマホを接続して最大音量で流しておきます。聞き慣れた井上館長やシゴセンジャーの声、時折はさまれる駄洒落に、いつもの通常運転の安心感。

 とはいえ、1kmも離れていない場所ですから、空の様子は同じで、こちらが曇りなら中継も曇り。
 ときおり沖縄や倉敷、思い出したように台湾の中継も繋いで、特に台湾はちょうど金環食になったタイミングで見ることが出来ました。

20200621nisshoku02.jpg
2020年6月21日16:51(兵庫県明石市・明石公園)
NikonD5500+ミニボーグ60ED+1.08倍フラットナー(f=378mm,F6.3)
ISO800 露出1/30 ND100000フィルター使用

 いちばん写りが良かったのがこれ。食の最大の15分ほど前です。
 眼視でも条件の良いときはこんな雰囲気でした。欠けているのは十分わかるのだけど、輪郭ははっきり見えないという、そんな感じ。この後は雲が厚くなり、むしろフィルターを外さないと写真も撮れなくなりましたが、最後まで雲が切れることはありませんでした。

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posted by ふくだ at 23:47| Comment(0) | 星空観望