2020年07月19日

その後のネオワイズ彗星(C/2020 F3)

7月12日(日) 未明に姫路まで遠征。雲間をついて撮影成功
 ※一緒に観測した山名さんが神戸新聞に掲載されました。
7月13日(月) 曇り。
7月14日(火) 北西方向は曇り
7月15日(水) 塩屋内で撮影適地を探すも曇り。
7月16日(木) 舞子公園まで出動するも北西方向は曇り。
7月17日(金) 曇り。
7月18日(土) 曇り。
7月19日(日) 昼間は青空が広がるも夕方には曇り。

 ということで、一度しか、というか1分少々しか見ていません。
 既に太陽からは遠ざかりつつあり、街中では肉眼で見るのは不可、双眼鏡が必要な明るさです。ただダストの尾が伸びているので、見えさえすれば尾を引いた彗星らしい彗星の姿で見えています。
 23日が地球最接近なので(といっても0.69auだから目に見えて明るくなるほど近づくわけではない)、狙うとしてもその辺りまでかなあ。
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2020年07月12日

ネオワイズ彗星(C/2020 F3)

 7月4日の近日点通過後、当初の予想を超えて明るくなり、天文界の話題をさらっているネオワイズ彗星(C/2020 F3)。梅雨のない北海道や既に梅雨の開けた沖縄では見事な姿が捉えられているのですが、本州は梅雨前線が活発に活動中。梅雨明けまで諦めるしかないかという天気予報です。

 GPV天気予報とにらめっこすると、12日未明は雲が少なくなり、もしかすると少しは晴れ間が期待できそう。ということで、出動しました。行かずに後悔するよりは行って後悔するほうがマシです。だいたいネタになりますけど。

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ネオワイズ彗星(C/2020 F3)
2020年7月12日3時57分(兵庫県姫路市)
NikonD5500+NIKKOR 16-85mm f/3.5-5.6G ED VR→85mmF5.6
ISO1600 露出6秒(固定撮影)※一部をトリミング

 井上さん、山名さんと現地で合流して観測体制に。
 私はミニボーグ60ED+AP赤道儀と、標準ズームでの固定撮影の2台体制。しかしながら月がうっすら見える程度の曇天で極軸合わせもままなりません。ただ雲は少しずつ薄くなり、ベガやデネブ、やがて東天のカペラや金星も見えてきます。もう少し晴れ間が広がればと思うのですが、ネオワイズ彗星の見える低空はなかなか雲が切れません。

 3時前には準備が完了して、待つこと1時間。雲間からほんのひととき、顔を出してくれました。
 10×42双眼鏡で尾が分かりました。肉眼で見ることは叶いませんでしたが、雲がなければ肉眼でも見えたと思います。

20200712neowise04.jpg
 彗星部分の拡大。クリックするとピクセル等倍になります。頭部が伸びているのは6秒間の日周運動。
 双眼鏡で見た雰囲気に近いです。幅の広い尾でしたが、私の目では分かれているようには見えませんでした。薄雲越しにダストテイルだけが見えていたのでしょう。

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2020年06月21日

部分日食

20200621nisshoku01.jpg
2020年6月21日16:41(兵庫県明石市・明石公園)
NikonD5500+ミニボーグ60ED+1.08倍フラットナー(f=378mm,F6.3)
ISO800 露出1/30 ND100000フィルター使用

 6月21日の夏至に合わせるように部分日食がありました。
 台湾では金環日食になり、事情が許せば渡航計画を立てたところですが、もはや飛行機も飛んでいない状態で、国内で見ることとなりました。

 @yat_ra さんが事前にロケハンしてくださり、明石公園なら明石城の櫓と絡めて面白い写真が撮れそうということに。

20200621nisshoku03.jpg
 当日は朝こそ晴れていたのですが、昼には全天に雲が広がり、時折、薄日が差す程度のお天気。
 日本海側が好天だったので、晴れ間の見える所までの移動も考えたのですが、日食は雲越しでも太陽さえ見えればいいので、何も見えぬことはあるまいと明石にとどまりました。

 食が始まっても雲が切れることはなく、日食メガネを通すと太陽が「円ではない」ことは分かるのですが、輪郭がはっきり見えないので、それほど実感が湧きません。
 それでも食が進むと、欠けた部分が大きくなっていくのは分かるという、何とも微妙な見え具合。

 明石市立天文科学館でYoutubeの中継をしていたので、スマホを接続して最大音量で流しておきます。聞き慣れた井上館長やシゴセンジャーの声、時折はさまれる駄洒落に、いつもの通常運転の安心感。

 とはいえ、1kmも離れていない場所ですから、空の様子は同じで、こちらが曇りなら中継も曇り。
 ときおり沖縄や倉敷、思い出したように台湾の中継も繋いで、特に台湾はちょうど金環食になったタイミングで見ることが出来ました。

20200621nisshoku02.jpg
2020年6月21日16:51(兵庫県明石市・明石公園)
NikonD5500+ミニボーグ60ED+1.08倍フラットナー(f=378mm,F6.3)
ISO800 露出1/30 ND100000フィルター使用

 いちばん写りが良かったのがこれ。食の最大の15分ほど前です。
 眼視でも条件の良いときはこんな雰囲気でした。欠けているのは十分わかるのだけど、輪郭ははっきり見えないという、そんな感じ。この後は雲が厚くなり、むしろフィルターを外さないと写真も撮れなくなりましたが、最後まで雲が切れることはありませんでした。

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posted by ふくだ at 23:47| Comment(0) | 星空観望

日食撮影覚え書き

 今回の部分日食撮影のテクニカル、と書くには恥ずかしいあれこれ。
 一部、日食の記事から引っ越した内容もあります。

20200621plan01.png 今回は前日までは良好な天気予報だったので、食の全経過を連続撮影で撮るつもりでした。
 ロケハンは前日のうちに済ませていて、前の晩にステラナビゲーターでカメラの画角を確認。本当は順番が逆ですけど、気にしません(気にしろ)。
 ちなみに画角は30mmがベスト。分かりやすく28mmでOKでしょう。

 連続撮影がうまく行かない場合に備えて、望遠撮影も準備。鏡筒は使い慣れたminiBORG60ED。太陽像はさほど大きくないのですが、食の経過を追う程度なら十分。明石公園までは公共交通機関移動なので、小さくて軽量なのは大切。
 ついでにピントも前の星見の時に無限遠で固定したまま触っていないので、そのまま撮影可能。本当は温度変化でピントが若干動くので、合わせ直したほうがいいのですけど、雲が多いと合焦位置が分かりにくいですから。

20200621plan02.jpg20200621plan03.jpg
 手持ちのNDフィルターはND100000は77mm径と58mm径の2枚。
 miniBORG60EDはどちらも装着できるように変換リングを用意しているのですが、連続撮影用のカメラレンズが問題です。標準ズームのAF-P 18-55mmに58mm径が着くと思っていたのですが、あれ!? 合いません。
 AF-P 18-55mmは55mm径、以前使っていたAF-S 18-55mmは52mm径。思い込みって怖いですねぇ。

 一瞬青ざめましたけど、世の中段ボールとガムテープがあればなんとかなります。77mm径フィルターを径の近いAF-S 16-85mmに被せることにしました。なんでもっと前に確認しなかったんだ(思い込みだって)。

 撮影はタイマーレリーズに任せて楽をするつもりでしたが、雲が多いので露出が決められません。
 ここは±2段のオートブラケティングで撮影。
 ただし3枚撮って5分待機みたいな器用な設定は出来ないので、シャッターを切ってから1秒後に幕が下りる「露出ディレーモード」と組み合わせて、タイマーレリーズは5分ごとのバルブ4秒露出、その間にカメラ本体はオートブラケティングで1秒おきに3枚撮影という芸当で乗り切りました。
# シャッター動作のタイムラグもあるので1秒多くする必要あり。

 miniBORG60EDを載せたのはAZ-GTi経緯台。太陽の1スターアライメントでしたが、最後までよく追尾してくれました。専用アプリ「Syn Scan Pro」で制御するのですが、起動時は太陽に向けられないようリミッターが掛かっており、「設定→アドバンスド→太陽観測」で解除しなければなりません。どのメニューに入っているか分からず、探しまくりました(大汗)
 追尾を始めた後は、途中で視野の中心に太陽を戻すために3回ほど微修正しましたが、修正なしでも視野から外れることはなかったと思います。

 海外遠征をしない限りは次回、10年後なので、備忘録として残しておきます。
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夏至の太陽南中の影

20200621geshi01.jpg20200621geshi02.jpg
 2020年6月21日は夏至でした。たまたま日曜日と重なったこともあり、正午の太陽南中の影を撮ることにしました。
 ついつい正午といってしまいますが、均時差があるので、夏至の日の明石の太陽南中は12:02となります。

 狙ったポイントは国道2号線沿いの子午線標識。冬至の日はポールの影が歩道を横切って子午線郵便局の子午線ラインとつながるという標識で、以前に冬至の様子を撮影したことがあるので、夏至と比較するのは面白かろうと思ったのです。

 しかし、朝こそ晴れていたのですが、昼には薄曇りとなり、はっきりした影は撮れませんでした。
 引いた構図ではコントラストを強調しても全く分からず。
 標識の根本に寄った写真では、歩道のタイルに少しだけはみ出る長さのうっすらとした影が写っています。

 また来年、機会があれば挑戦するとしましょうか。
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2020年06月16日

Starlink衛星(見えず)

 16日未明、3時半過ぎにStarlink衛星のパスがありました。
 仰角60度を超え、夏の大三角の真ん中をはくちょう座のアルビレオからデネブに沿って通過する、とってもわかりやすい条件です。

 頑張って起きていて、3時過ぎに空を見たときはきれいに晴れていたのです。これは行ける、行けるぞ……と思っていたのですが、3時半に外に出るとどんより曇り空。星は見えているのですけど、晴れが三分に雲が七分という状態。

 雲の切れ目がうまいタイミングで合ってくれればよいので、とりあえずカメラはセットしますが……

 通過1分前に西から大きな雲が流れてきます。これは……だめだ。
 いちおうカメラは連続撮影。私は双眼鏡で目を凝らせますが、雲越しでは全く判別できず。

 写真の方はどうかと、帰宅してカメラのSDカードをPCに挿しますが、認識しません。あれ!?
 お願い早く確認して寝させて。とりあえず再起動だ、えいっ、て、おい、なんだよWindowsUpdateかよ!

20200616windowsupdate.jpg
 しかもそこでトラブルんじゃねぇ! マイクロソフトぉー!

 再度、再起動かけたら復旧しましたが、撮影画像にはStarlink衛星の影も形もありませんでした。
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2020年06月07日

水星没む、そしてω星団見ゆ

20200607suisei.jpg
2020年6月7日20時20〜50分(神戸市垂水区)
NikonD5500+NIKKOR 16-85mm f/3.5-5.6G ED VR→85mmF11,ISO400 露出15秒×111枚比較明合成
※通過した飛行機の航跡は消去

 中央の明るい軌跡を描いて住宅街へ沈んでいく星が水星です。
 6月4日に東方最大離角を迎えた直後、透明度が非常によい日で、没む間際まで肉眼でも見えていました。

 本当は地平線に近づくにつれ、光跡がだんだん赤く染まっていく姿を狙っていたのですが、透明度が素晴らしすぎました。本来の意図とは違う写真になりましたが、これはこれで面白いのでよいでしょう。

 撮影しながら空を見ていると、なんか見慣れない所に星があります。手元の星図アプリで確認すると「やまねこ座」の星。神戸で意識して見たことはなかったのですけど、ほんと空がきれいで、これは月がなければ神戸で天の川が見えるクラスの透明度です。いやあ惜しい。

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2020年06月02日

内合直前の金星を狙う(無理)

 6月2日午後、内合直前の金星を狙ってみました。ちなみに内合は6月4日。
 結論から言うと、太陽に近くて無理でした。

 この日の午後は金星が太陽のほぼ真上にいる位置関係。太陽離隔は2.4度。

 アライメント済みの自動導入架台を使って、太陽が向かいの建物に隠れたところから、金星が建物に隠れるまで、数分間の機会を狙って捜索。眼視は怖いのでカメラのライブビュー使用。万が一にも太陽を見てしまったらいけませんし、望遠鏡で集光した太陽光をカメラのセンサーに当てて焼きたくないので、日陰での挑戦です。
 捜索時間は4分ほどしかとれませんが、これ以上のリスクは負えません。
 それでも太陽に近い空は明るくて全く確認能わず。大気による散乱は強烈です。

 うちの望遠鏡の焦点距離だと3日以降は太陽と金星は同じ視野に入ってしまうので、ラストチャンスでした。
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2020年05月31日

クルードラゴン撮影ならず

20200531ISS.jpg
2020年5月31日21時45分(神戸市垂水区)
NikonD5500+miniBORG60ED+1.08倍フラットナー(f=378mm,F6.3)ISO1600 露出1/60秒
5枚撮影したものを位置を調整して比較明合成、一部をトリミング

 アメリカ・SpaceX社の新型有人宇宙船「クルードラゴン」の初の友人試験飛行が行われています。
 国際宇宙ステーション(ISS)にドッキングする2時間ほど前にISSのパスがあったので狙ってみました。あわよくばISSと並走するクルードラゴンの姿を撮れるかもしれません。

 ほぼ直上コースでしたが、仰角32度付近で地球の影に入るため、条件はあまり良くありません。
 地平近くから20度ほどの高さまで雲が出ていて、見える時間もわずか。

 ISSとクルードラゴンの離隔も分からないのですが、以前に分離直後のISSとドラゴンを見たときは双眼鏡でないと別れて見えなかったので、天体望遠鏡での撮影とします。
 ISSだけなら速いシャッター速度で写るのですが、クルードラゴンの光度は不明。およそ1等程度と仮定して、レグルスを試写して1/60に設定。この露出ではISSがブレてしまう可能性が高いのですが、クルードラゴンの描写を優先します。

 というわけで、狙ったのはいいのですが、ISSしか写りませんでした。トーンカーブを調整して暗い部分まで出してみましたが、やはりISSしか確認できず。
 ISSは画像下から上への移動で、地球の影に入っていくために暗くなっていきます。400mm程度の焦点距離ならISSは面積を持って写るのですが、今回はブレの影響のほうが大きそう。
 架台はフリーストップで手動でISSを追い、撮影時は停めていたつもりですが、微妙に動いてしまいました。下の2コマ分はISSの航跡が直線になるよう、合成時に修正しています。もっと連写していたのですが、RAWデータ保存の設定だと5枚程度で撮影が中断してしまい、これしか写ったコマがありませんでした。連写などめったにしないので、この辺カメラの挙動は慣れていません。
 いっそバルブで航跡を残す写真にしたほうが可能性があったかもしれません。

 雲から出てきて数十秒は見えていたので、双眼鏡も向けてみましたが、やはりISSしか確認できませんでした。関東方面では撮影に成功された方もいらしていて、まだまだ私の腕と経験値が不足ということです。

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2020年05月29日

内合6日前の金星

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2020年5月29日19時23分(神戸市垂水区)
NikonD5500+miniBORG60ED+1.08倍フラットナー(f=378mm,F6.3)ISO800 露出1/80秒

 5月の初めは昼間に肉眼で見えるかどうかという話をしていた金星は、あっという間に西空低くなり、日没から一時間も経たないうちに沈むようになってしまいました。6月4日には内合(地球から見て太陽と同じ方向、地球と太陽の間に金星がくる)となり、以降は明け方の空に回ります。

 400mm程度の望遠レンズ級の小さな望遠鏡の直焦点でも金星の形が分かるので、日没間際に狙ってみました。
 この日は夕方、西空に雲がわき、赤く染まってきれいだったのですが、私が見たいのは金星ではありません。
 ええい雲はいい、金星を、金星を出せっ!

 ということで、西の尾根に沈む数分前に雲間から姿を見せてくれました。
 クリックすると拡大した写真が出ますが、三日月型に照らされた金星の姿がわかります。月の大きなクレーターくらいの見かけの大きさがあるので、双眼鏡があれば形がわかります。

20200529venus2.jpg
 こちらは同じ写真に説明をつけたもの。円内は縮小していない等倍の画像です。低空なので大気のゆらぎでいびつになっていますが、形はじゅうぶん分かります。

 惑星の写真はCMOSカメラで動画撮影したものから、気流のよい安定した画像を拾って合成処理するのが一般的な技法となりつつありますが、200〜300mmクラスの望遠レンズでも形が分かるくらいの写真は狙えますので、ぜひぜひ。
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