かつての「日本最古の石」を含む上麻生礫岩は飛水峡の南端に近いところにありますし、日本最古の石博物館も飛水峡のほとりにあります。その上流側に入るといっそう峡谷らしくなります。
上麻生橋の上流あたりから。チャートの岩肌がたまりません。写真を拡大すると分かりますが、岩肌が全面しましま。放散虫などの化石が堆積したものですが、サンゴのような石灰質ではなく、二酸化ケイ素(結晶になると石英)なのでむちゃくちゃ硬い。硬いのですけど、川の水は砂礫混じりで流れてきますから、長い年月で削られてこうなります。
実はこの下に天然記念物になっている甌穴群がありますが、道路が広くなっている駐車スペースからは、草木の生い茂った断崖絶壁の下でほとんど見えません。ただ渓谷の風景はよい場所です。
飛騨川の対岸(西岸)に飛水峡ロックガーデンという場所があります。すれ違い困難な細い道の奥で、対向車が来たらほんと大変な道。
峡谷の岩の上を歩けるようになっていて、といっても道が整備されているわけではないので、歩きやすい岩の上を散歩(ときどきよじ登る)出来る場所という感じ。もう一面がこのしましまのチャートだらけで素晴らしい。放散虫の化石から三畳紀の中期から後期(2.5億年前から2億年前)に堆積したものと分かっているそうです。
ちょっとした窪みに石が入って、石が窪みにはまったまま水流でゴロゴロ転がりつつ窪みを掘り下げ、どんどん穴が大きくなるという、割と気の長い時間をかけて出来た穴です。
硬い岩でないとすぐに穴が大きくなって崩れてしまいますし、水流が激しくないと石がゴロゴロ転がってくれないので穴が大きくなりません。飛水峡はちょうど条件が整った場所だったというわけです。
それにしても惚れ惚れするようなチャートです。
飛水峡に沿ってJR高山本線が通っていて、ちょうど特急「ひだ」がやってきました。狭い谷で音が響くせいか、遠くから列車が近付いてくるのが分かるのです。
これはよい鉄道写真が撮れるに違いないと待ち構えていたのですが、チャートの向こうに列車が写り込んだだけの写真が撮れただけでした。なぜだ。