2020年08月18日

星見行(8月17〜18日) その2

 この日の八塔寺は、基本的には好天に恵まれたものの、ときおり薄雲が流れてくる天候。
 困ったことには雲の流れが遅く、いちど目的の天体にかかってしまうと30分くらい抜けてくれません。眼視で見えない天体を手動導入して構図を決めた後に雲が来ても、他の天体を撮ってからもう一度と再導入というのはそれなりに面倒です。南中前後で撮影したいこともあり、雲が抜けるのを待つことにしたのですが、けっこうやきもきしました。

 観望用には久しぶりに20cmドブソニアンを持っていきました。最近は周りの星仲間に30〜40cm級のドブソニアンを見せて頂く機会が多々あり、20cmだと「まぁこんなもんか」という印象になってしまうから、贅沢にも困ったものです。
 M8、M20、M27、M57、M34、h-χ、M45、NGC7293を観望。NGC7293はリング状の姿は分かりませんでしたが、存在は確認できました。一方で網状星雲の観望にも挑戦したのですが、こちらは確認できませんでした。

20200818rasen.jpg
NGC7293・らせん星雲(みずがめ座の惑星状星雲)
2020年8月18日01:02〜(岡山県備前市八塔寺)
NikonD5500(HKIR改造)+ミニボーグ60ED+1.08倍フラットナー(f=378mm,F6.3) ISO1600 露出6分×14枚合成、総露出時間84分
ビクセンAP赤道儀+M-GEN追尾(ディザリング)
DDSにて合成(ダーク補正有、フラット補正無)

 見かけの大きさは全天で最大級の惑星状星雲です。大きく淡いので、眼視で見るのは難しいのですが、写真写りはよい天体です。
 みずがめ座とはいえ、みなみのうお座に近い南天低くにあるので、南に街明かりの多い瀬戸内では光害の影響を受けやすい天体です。八塔寺は南天が比較的暗いので狙ってみたのですが、ちょうど南中前後に薄雲がかかってしまい、もし条件が良ければもう少し淡い部分も写せたかもしれません。この日は夜でも気温が24度あり、カメラのノイズも厳しい条件だったと思います。

20200818rasen_l.jpg
 こちらは同じデータから中央の1/2(面積では1/4)をトリミングしたもの。
 6cmの鏡筒にしては頑張ったほうかな。
 
20200817amijo2.jpg
網状星雲 NGC6992-5、NGC6960(はくちょう座の超新星残骸)
2020年8月17日22:35〜(岡山県備前市八塔寺)
NikonD5500(HKIR改造)+ミニボーグ60ED+1.08倍フラットナー(f=378mm,F6.3)
ISO1600 露出6分×16枚、総露出時間96分
ビクセンAP赤道儀+M-GEN追尾(ディザリング)
DDSにて合成(ダーク補正有、フラット補正無)

 はくちょう座にある超新星残骸。「網状」の網は頭を覆う薄布のベールのこと。英語表記では「Veil Nebula」なので、日本語の愛称も「ベール星雲」でよいような気がします。言われてみればベールも網みたいなものかもしれませんが、網と聞いたら漁師の網や網戸の網のほうが先に思い浮かんでしまいます。

 天の川の中にあるので全面星だらけ。DSSのフラット補正の細かいパラメータ設定が分からないので、いっそフラット補正抜きで処理しているのです。ミニボーグ60EDとマルチフラットナーの組み合わせは、フルサイズをカバーするほどのイメージサークルがあるので、APS-Cなら周辺減光の影響を受けにくいのです。とはいえ、全面が星だらけのこういう対象だと周辺減光が少し気になりますね。

20200817m7.jpg
M7(さそり座の散開星団)
2020年8月17日21:06〜(岡山県備前市八塔寺)
NikonD5500(HKIR改造)+ミニボーグ60ED+1.08倍フラットナー(f=378mm,F6.3)
ISO1600 露出6分×12枚、総露出時間72分
ビクセンAP赤道儀+M-GEN追尾(ディザリング)
DDSにて合成(ダーク補正有、フラット補正無)

 M7はメシエ天体の中でももっとも南にある天体で、これも八塔寺だから狙った天体。
 こちらも天の川の中にあるので背景の星がにぎやかです。双眼鏡ならM6と同じ視野に見えるのですが、400mm級の焦点距離ではさすがにここに狙うしかありません。

20200818m34.jpg
M34(ペルセウス座の散開星団)
2020年8月18日03:32〜(岡山県備前市八塔寺)
NikonD5500(HKIR改造)+ミニボーグ60ED+1.08倍フラットナー(f=378mm,F6.3)
ISO1600 露出6分×4枚、総露出時間24分
ビクセンAP赤道儀+M-GEN追尾(ディザリング)
DDSにて合成(ダーク補正有、フラット補正無)

 ペルセウス座の散開星団は二重星団が有名で、実際に見た目も派手ですが、M34も比較的明るい星団で、双眼鏡でも簡単に見つかります。
 この夜は網状星雲とらせん星雲の撮影時に両天体とも雲通過待ちの時間が出来てしまい、M34にかかったのは薄明直前でした。6分露出で6コマ撮影したのですが、薄明の影響を受けずに済んだのは4コマだけ。とはいえ淡い天体を描写するわけではないので、意外にノイズなど目立たずに済んでいます。
posted by ふくだ at 23:46| Comment(1) | 星空観望
この記事へのコメント
初めまして。同じ垂水区の田中と申します。
まだまだ天体撮影歴はビギナーで失敗から少しずつスキルを高めている最中です。
ブログ、興味津々で読ませて頂きした。
私もたまに八塔寺に行きます。また現地でお会い出来たら宜しくお願いします。
Posted by 田中 孝一 at 2020年09月30日 12:47
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