2020年08月18日

星見行(8月17〜18日)

20200817hattoji001.jpg
「天の川に寄り添う木星と土星」
2020年8月17日21:24〜(岡山県備前市八塔寺)
NikonD5500+トキナー11-20mm F2.8→11mm/F4,ISO3200,露出44秒
ビクセン・ポラリエU赤道儀で追尾。
トーンカーブ補正,Nik Collection/Color Efex Pro4 ディティール強調+コントラスト

 ここ数日、天気が安定しているので八塔寺へ。2月以来なので半年ぶりです。
 平日なので人は少ないかなと思っていたのですが、まさかの貸し切り。
 夏は距離の近い兵庫県の中部に出かけることが多いのですが、南に大きな街のない八塔寺は南天が暗いのです。一方で日付が変わるまでは東に赤穂や相生・姫路の光害が残ってしまいますが、天頂付近はまずまず。ただ距離は往復200kmを超えて、しかも半分以上は下道なのがちょっと大変。

 この日は #星空の連帯ということで、21時に合わせて木星・土星を見上げようというSNSの企画があったのですが、ちょうどその頃、観測地に着いて機材の準備の真っ最中。一通りセットしたあとで撮影したのが冒頭の写真。

20200818kitajuji.jpg
「木漏れ星の北十字」
2020年8月18日01:04〜(岡山県備前市八塔寺)
NikonD5500+トキナー11-20mm F2.8→20mm/F4,ISO3200,露出15秒
固定撮影,トーンカーブ補正

 ちょこっと森の端に近づいたら、ちょうど木々の間から、北十字が顔を出しているのが見えました。固定撮影で天の川が写るこのレンズ、お迎えしてよかった。

20200818hattoji001.jpg
「火星」
2020年8月18日02:00〜(岡山県備前市八塔寺)
NikonD5500+トキナー11-20mm F2.8→20mm/F6.3,ISO3200,露出20分
固定撮影,トーンカーブ補正

 この時期、夜半前には東の空に赤く輝く火星が昇ってきます。日付が変わると意外に高い空にこうこうと赤い光を放っています。大接近時の火星は真夏の低い空と決まっているのですが、2020年は秋空で準大接近となります。霞みかかった低空でなく、透明度の高い済んだ空に輝く赤い星がどことなく新鮮です。
 ちなみに20分の一発露出。最近は星の光跡を撮るのに多くの枚数を撮影して比較明合成することが多いのですが、空の暗い場所なら一発撮りでもいけます。

20200818hst.jpg
「望が丘をゆくハッブル宇宙望遠鏡」
2020年8月18日03:56〜(岡山県備前市八塔寺)
NikonD5500+トキナー11-20mm F2.8→20mm/F3.2,ISO1600,露出199秒
固定撮影,トリミング,トーンカーブ補正

 この日は明け方にハッブル宇宙望遠鏡のパスがあり、この日は2〜3等級の明るさで見えました。ハッブル宇宙望遠鏡は軌道傾斜角が小さいので本州では頭上に来ることはなく、南の空の低い所をゆっくり横切っていきます。人工衛星としては大きな方ですが、ISSに比べると格段に小さく、ISSよりも高い高度を飛んでいるため、見え方は地味になります。ISSは誰が見ても気付きますが、ハッブル宇宙望遠鏡はそのつもりで待ち変えていないと見逃します。

 天体望遠鏡史に名前を刻む望遠鏡で、いつかは写真で記録しておこうと思っていたので、やっとこ成功です。
 ただ意外にゆっくり飛んでいったので、地上の明かりでだいぶカブってしまいました。こちらは露出時間を切り詰めて、比較明合成にしたほうがよかったかも。

20200818hattoji002.jpg
「夜明けのシリウス」
2020年8月18日04:21〜(岡山県備前市八塔寺)
NikonD5500+トキナー11-20mm F2.8→20mm/F3.5,ISO800,露出30秒,ビクセン・ポラリエU赤道儀で追尾。

 画像処理も何もしていない撮って出しの写真。この時間は薄明が始まっているのですが、東の空は明るくなり始めていても、肉眼では青い色はほとんど感じません。鮮やかなブルーはカメラのセンサーの感度あってこそ。でも素直な青です。

 画面の中、もっとも明るい星は明けの明星の金星。シリウスはというと、右下の稜線に突き出たアンテナの鉄塔の脇にちょこんと光っている星です。世が世ならナイル川の洪水の前触れだったり、ガンシップが風の谷の姫様を乗せてこの星け向かって飛んだりします。

 このあと、月が出るまで頑張ろうと思ったのですが、一晩中晴れたおかげで仮眠もあまり取らなかったこともあり、無理せず撤収。帰りの車中から地球照の月を拝んだのでした。
posted by ふくだ at 23:45| Comment(2) | 星空観望
この記事へのコメント
ここ数年、この時期になると、朝焼けの中のシリウスを狙っています。
古代エジプトの「イシスの星」の光景を撮りたくて……

朝焼けのなかにギリギリ、シリウスが昇ってくるのが見えると、ナイル川の洪水が始まる。
洪水は、上流から肥沃な土をもたらし、それをもとに畑作が行われたので、天体観測技術や測量技術が発達した。

シリウスが農事暦に使われていたのですね。
Posted by なかを at 2020年08月22日 21:11
夜明けのシリウス、素敵ですよね。
私の自宅からだと東が山で遮られるので、遠征したときにしかチャンスがありません。

実家でも東は林があって……こちらは少し走れば干拓地の田んぼがありますけど。

エジプトの農事暦で知られるシリウスですが、他の星については伝わっていないという話を何かで読んだことがあります。逆に言えば、それだけナイルの洪水と、シリウスの輝きが重要視されていたのですね。
Posted by ふくだ at 2020年08月24日 17:49
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。