2020年07月31日

嵯峨野観光鉄道

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 嵯峨野観光鉄道は山陰本線に沿って、トロッコ嵯峨駅から亀岡市のトロッコ亀岡駅の7.3kmを結ぶ鉄道です。
 かつての山陰本線は保津峡に沿った非電化単線でしたが、これを複線電化するにあたってトンネルを掘り抜いた新線を建設しました。旧線は廃線になったのですが、保津峡沿いで眺望が良かったことから、これを観光用に復活させたのが嵯峨野観光鉄道です。

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 ディーゼル機関車1両に客車5両。機関車は常に嵯峨側に付いていて、亀岡方面へ向かう時は最後尾から後押し運転する形になります。このため先頭になる客車には運転台が付いていて、機関車を遠隔操作しています。

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 客車は貨車を改造したもので、窓を開けっ放しに出来る構造。トロッコ列車の雰囲気を味わうため、座席は木製のボックスシート。サスペンションは板バネで、あえて振動を楽しめる乗り心地にしてあります。乗車時間は片道30分弱なので全く余裕。

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 「ザ・リッチ号」と名付けられた5号車は、窓なし、屋根は2/3ほどアクリルガラス、腰板も金柵の開放的な作りになっています。冬や悪天候時は苦行になりそうですが、晴れていれば快適そのもので、指定席もこの車両から売れていきます。
 今回は往復で乗車したのですが、行きではこの車両が取れず、帰りで何とか押さえることが出来ました。

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 トロッコ嵯峨〜トロッコ嵐山間はJR山陰本線の下り本線上を走行し、トロッコ嵐山〜トロッコ亀岡間が山陰本線の旧線区間になります。
 この旧線区間はすべてが保津峡沿いで車窓は素晴らしいの一言に尽きます。景色の見えないトンネルですら、窓を開けたまま突っ込んでいくのでちょっとしたアトラクション。観光目的でなく普通に列車が走っていた区間だったというのが嘘みたいです。

 保津峡はもともと平地を蛇行して流れていた保津川の中流域がゆっくり隆起して、隆起のスピードより川の浸食の速度のほうが早かったことから曲がりくねった渓谷になったものです。丹波層群というチャートという岩石からなる地層で、元は放散虫などの化石が積もってできた硬い堆積岩。
 江戸時代に角倉了以が巨岩を退かしたり壊したりして航路を開き、現在は保津峡下りの観光航路になっています。

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 トロッコ嵐山駅近くは樹が多いのですが、これは嵯峨野観光鉄道の社員が桜や楓を植樹したもので、春は花、秋は紅葉を楽しんでもらおうという趣向によるもの。こうした営業努力もあって、当初は年間23万人を見込んでいた利用者が、今では年間100万人を越える人気路線になっています。

 座席はボックスシートごとにABCDが振られていて、BC席が通路側、AD席が窓側。また下りはCD席が前を向く席になります。ネットで買う際は進行方向の左右を選べないのですが、嵐山〜保津峡間は南側、保津峡〜亀岡間は北側に川が見えるので、どちらにあたっても充分に車窓を楽しめます。

 時間があったので思い立って乗りに行ったのですが、往復約1時間、楽しい旅でした。
posted by ふくだ at 23:46| Comment(0) | 地図と地理と遠出
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