2020年06月10日

時の記念日100周年&明石市立天文科学館開館60周年

 2020年6月10日は明石市立天文科学館の開館60周年、そして時の記念日制定100周年の日でした。
 明石市立天文科学館は1960年の時の記念日に合わせてオープンしたので、時の記念日と開館記念日が必ず重なります。例年、時の記念日は無料公開となり、多くのお客さんが詰めかけるのですが、今年は新型コロナウイルスの影響を考慮して休館日となりました。
# 無料開放は平日でも過去7000人以上の集客があったことも(プラネ定員は300人×5投影で最大1500人)。

 そこで記念イベントをネットでライブ配信することに)。下記いずれも録画を見ることが出来ます。
 ・第一部 明石から発信!「時の記念日100周年」祝賀イベント
 ・第二部 全国天文台子午線リレー
 ・第三部 プラネタリウム特別投影

 「とりあえず代替企画」ではなく、「ライブ配信だからこそ出来る企画」を出してくるのが天文科学館のすごいところ。

 祝賀式典で明石市長が挨拶に来たかと思えば、「サプライズ企画」として、本州最北端子午線通過地の京丹後市まで、その足で市長が旅に出ていきます。市長が旅レポするってどういうノリだ(笑)。
 全国各地からお祝いメッセージが寄せられるのはよくあることですが、メッセージと共に各地の時の記念日の行事がスライドや動画で紹介されるのもネット中継ならでは。時打ち大鼓の行事はお城で行われるものも多く、城好きとしてもあちこち行ってみたくなりました。紹介された丸亀城も延岡城も未訪問なのですよ。
 また国立科学博物館で明石と同時開催されている「『時』展覧会 2020」関係者のメッセージも、展示に込めた思いと見どころ紹介のようになっていて、ますます興味が深まります。

 北海道から沖縄まで全国10ヶ所の天文施設を結んで太陽南中のリレー中継も、すごかった。
 太陽の南中は毎日起こる地味極まりない天文現象なのに、同じ日に東と西、北と南をリレー中継することで、楽しく面白く興味深いものになってしまいます。

 北海道名寄市、なよろ市立天文台の南中は11:29、晴れ。
 夏至近くは2時台に薄明が始まり日の出が3時台、一晩中国際宇宙ステーションが見える高緯度地域。明石より30分も早い南中で、緯度の高い北海道の影の長さにもご注目。

 宮城県大崎市、パレットおおさきの南中は11:36、晴れ。
 「宇宙戦隊ダジャレンジャー」の仕掛け人、遊佐さんがここぞとばかりに駄洒落と駄洒落と駄洒落を押し込んでくる油断も隙もない中継。

 東京都三鷹市、国立天文台三鷹キャンパスの南中は11:41、晴れ。
 縣先生が中継時間いっぱいに国立天文台と時刻の関わりを喋りまくります。情報通信研究機構に移る前の標準時は前身の東京天文台の管轄でしたし、今も標準時に関わっています。

 富山県富山市、富山市科学博物館の南中は11:51、晴れ。
 富山では時の記念日の正午に「ドン花火」という報時の花火を打つ行事があり、その現場の常願寺川からの中継。標準時正午のドン花火は後からもう一度紹介されました。

 兵庫県明石市、明石市立天文科学館の南中は12:00、曇り。
 シゴセンジャーが子午線で待機していましたが、太陽は雲の向こう。

 正午の瞬間は全国からの中継を音声も繋いで全表示。各地からのお祝いや拍手がにぎやかに届きました。Twitterでも「#時の記念日 100周年おめでとう」のツイートが追いきれないほど飛び交った模様。

 兵庫県西脇市、にしわき地球経緯度科学館テラドームの南中は12:00、曇り。
 明石市長は無事に西脇に到着し、後から西脇市長も出演しての首脳会談。「子午線のまち 明石」と「日本のへそ 西脇」の代表だけあって、各地の天文施設の熱意と工夫をこらした中継に感銘されていました。星が好き、宇宙が好きな気持ちって伝わるんです。

 愛媛県久万高原町、久万高原天体観測館の南中は12:08、曇り。
 機材に企画にいろんな知恵を生み出す藤田さん、施設の紹介や太陽観測の機材を熱く語りました。

 熊本県南阿蘇村、南阿蘇ルナ天文台の南中は12:15、晴れ。
 ツノッキー&ポーリーという超ハイテンションなお2人が登場、あまりの濃さに画面の空気が一瞬固まり、あまりの逸材っぷりに次の瞬間笑いがが拡散。すごかった(笑)。

 沖縄県那覇市、那覇市牧志駅前ほしぞら公民館の南中は12:29、晴れ。
 名寄からここまで、ちょうど1時間の時差があります。太陽高度86.8度で、名寄の写真と比較すると、影の短さに驚かされます。ていうかこのキャプチャ画面だと影がほとんどわからないかも。

 沖縄県石垣市、国立天文台石垣島天文台の南中は12:43、曇り。
 ついに国内の地方時の時差は1時間を超えました。前日からの悪天候で、事前に撮影した写真を紹介。北回帰線との緯度差は1度少々しかなく、もはや影がほとんどできません。

 太陽の南中をつなぐことで、地球が自転していること(南中時刻の差)と地球の丸さ(影の長さの差)を実感するすばらしい企画になりました。
# 近畿まで梅雨入り宣言が出た日というのに、10ヶ所中7ヶ所もよくぞ晴れたものです。
# ここまで画像は第二部中継からのキャプチャ。
 第三部はプラネタリウム特別投影。
 冒頭で明石のローカルアイドル、「YENA」のメッセージ紹介。名前からお察しの通りプラネタリウムの星空に舞い降りた設定で、戦隊ヒーローはいるはアイドルはいるは変形ロボットはいるは、どういう科学館なんだ明石は。
 投影は再びというか井上さん、朝から出ずっぱりですが大丈夫ですか。お昼ごはん食べました!?

 今宵の星空案内から時の記念日の紹介と進むのですが、細かく書くのも野暮というもの。
 一つだけ紹介すると、実は今、夜半の空で木星と土星が並んで見えているのですが、この2つの惑星が会合するのは20年ごと。そして3回前の会合は星座の中のおよそ同じ位置で起こります。つまり天文科学館が開館した1960年の夜空にも、木星と土星が並んでいる姿が見えていたのですね。

 こういう暦のめぐり合わせ、自然の中の必然の出来事ですが、どこかで心の琴線に触れるものがあります。

 やがてプラネタリウムの夜が明けますが、さて旅にでた市長さんどこへ行った!?
 無事に子午線最北端の塔に到着したのですが、中継がなかなか繋がりません。迫る終了時刻、焦るスタッフ。このご時世、オンライン中継のイベントはたくさんありますが、トラブルもよくあることなので、見ている側は慣れたもの。とはいえスタッフのみなさんは気が気でなかったに違いありません。

 なんとか回復した画面の向こうには京丹後市の市長も登場し、ふたたび子午線首脳会談。
 ここで以前、日本標準時子午線を歩いて縦断したという伝説の激レアさんも登場。両市長も交えて明石と京丹後から歩いて西脇で落ち合おうとか盛り上がってましたが、誰がやるんだその企画(笑)。

 そんなこんなで無事に……うん、無事に中継も終了して、「時間の大切さをじっかんする」(井上館長談)素敵なライブイベントとなりました。こんな時の記念日、後にも先にもないと思います。

 平日のイベントでしたが、先にも書いたとおり録画で公開されているので、ぜひぜひおすすめです。
posted by ふくだ at 23:45| Comment(2) | 明石市立天文科学館
この記事へのコメント
明石市立天文科学館が臨時休館だったので、自宅でYouTubeを拝見しました。
個人で全国を生中継するのが容易な時代ならではの企画で、楽しかったです。

この中継で驚いたこと…
その1:YENAというアイドルがいたこと
その2:石垣島では夏至のころ、太陽はほぼ真上にあること
その3:明石市長がノリノリだったこと(笑)

個人的には、子午線の北の端の京丹後市には行ったことがありませんが、
南の端の和歌山市(友ケ島)には行ったことがあります。灯台を見学した
のですが、そこには当然、子午線が解説されている文章が掲示されており、
「シゴセンジャー」も紹介されていて思わずニンマリしました。
Posted by ガター at 2020年06月14日 23:28
石垣の緯度があれほど低いのは私も以外でびっくりしました。

友ヶ島は世界測地系になってから子午線が通るようになり、いちどシゴセンジャーも訪問したことがあります。今も紹介していただいているのは嬉しいですね。
Posted by ふくだ at 2020年06月15日 23:03
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