2020年06月05日

東京出発後五時間経過毎の列車到達地点 1920→2020

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 明石市立天文科学館の特別展「『時』展覧会2020 in 明石」で展示されている、1920年の「『時』展覧会」で出展された「東京出発後五時間経過毎の列車到達地点」地図。東京から到達するのにかかる時間が等しい場所を等高線のように結んで「等時線」で表したものです。

 面白かったので2020年版も作ってみました。等時線は1920年版に掲載されている駅を基準に、iOS版「駅すぱあと」での検索を元にしましたが、検索条件の設定によっては少し違う結果になるかもしれません。

 本州・北海道・四国・九州の範囲なら一日以内で着くのは想像していましたが、まさか線3本、20時間以内で着いてしまうのが驚きでした。まさかこんなにあっさり風味になってしまうとは。
 根室も15時間7分なので、JR北海道が高速化に邁進していた頃なら15時間を切っていたかもしれません。
 とにかく新幹線とその高速化の効果が絶大です。青函連絡船だけで4時間近くかかっていた函館まで5時間切ってしまうのですから。


 一方で1920年版も面白いです。
 まず四国が空白になっていますが、1920年時点で既に高松〜伊予土居(四国中央市)間が開通し、宇高連絡船も就航しています。ただ愛媛の県庁所在地の松山まではたどり着いていないので、鉄道網とは見なさずに路線図から省いてしまったのかもしれません。

 鹿児島本線の栗野はどこか分からなかったのですが、これは現在の肥薩線の駅。鹿児島までの鉄道は、最初は現在の肥薩線のルートで建設され、後に海岸沿いの鹿児島本線を1927年に開通させています。
 関門トンネルの開通は1942年で、この図の門司は現在の門司港駅。
 山陰本線の全通は1933年、紀伊半島の紀勢本線はずっと遅れて戦後の1959年。
 上越線清水トンネルの開通は1931年、新潟と秋田を結ぶ羽越本線は1924年。
 現在、函館と札幌を結ぶメインルートになっている室蘭本線は1928年の開通です。
 国鉄末期に全国各地の鉄道が廃線になりましたが、1920年はまだ鉄道網の骨格が出来る前なのです。

 当時の5時間の到達ラインは、常磐線が平(現:いわき)、東北線が白河。蒸気機関車は勾配に弱いので中央線は山岳区間で時間がかかり、甲府に届きません。信越線の碓氷峠も規格外の急勾配区間。
 東海道線は静岡までなのが意外な気がしますが、これは丹那トンネルの開通(1934年)前は現在の御殿場線の山越えルートを走っていたため。国府津と沼津は山越えのため補助機関車の連結・開放を行っていた駅です。1930年に超特急「燕」の運行が始まりますが、名古屋までの所要時間は5時間34分でした。

 こんな調子で気になったところをチェックしていくと一晩くらい過ぎてしまいそうなので、自重します。
 手間はかかりますが、昔の時刻表で作ると面白そうです(だから手間がかかるって)。
posted by ふくだ at 23:45| Comment(0) | 地図と地理と遠出
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