2019年11月10日

百舌鳥古墳群巡検 その2

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 大山古墳(伝仁徳天皇陵)。
 日本最大の古墳として有名…なのですが、周濠が三重にもなっているため、中間の土手に生えた樹で視界が遮られて、墳丘が見えるポイントが限られてしまいます。その数少ないポイントが正面の拝所。前方部の真正面から見ているので景色はほぼ山。

20191110sakai077.jpg 大山古墳の拝所のそばにあるガーデニング。ミニチュアの埴輪が並べてあるのですが、円筒埴輪でなく、踊る人形埴輪が大量に並んでいるのがシュール。夜に懐中電灯で照らしたら怖いぞ。

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 大山古墳の南東隅にある収塚古墳。もとは帆立貝形前方後円墳でしたが、前方部が削られ、見た目は円墳。発掘調査が行われ、明らかになった前方部はタイルで往時の姿を表示しています。

20191110sakai083.jpg 長塚古墳も大山古墳の南東にあります。周囲は柵に囲われていますが、道路からは2段に築かれた後円部のテラスがよく分かります。

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 古墳カレーは後方部が大きくなった後期型の前方後円墳で、むっちゃスパイシーです。お皿がオリジナルで盾形の周濠になっているのがポイント高し。乗ってる玉子焼きはハート型で日本の心を表しているとか。ちなみにスプーンはスコップ型で、古墳の発掘をイメージしているのですが、発掘どころか全破壊することになるのはご愛嬌。

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 ミサンザイ古墳(伝履中天皇陵)。
 百舌鳥古墳群では2番目、国内でも3番目の大きさの前方後円墳。周濠が一重なので、端正な墳丘の形がよく分かります。大山古墳よりこちらのほうが見た目は楽しいです。周濠を一周する道路がなく、見学ポイントが限られてしまうのが難ですが、遠くからでも墳丘の姿を見ることができます。

 実はこの前後もたくさん古墳を見ているのですが、すっかり慣れきって、新鮮さがなくなって、写真が一枚もありません(ぉぃ)。

20191110sakai097.jpg このあとは堺市博物館を見学。
 館内に展示されている石原正さん作成の百舌鳥古墳群の復元鳥瞰図。堺市博物館はこれをポスターにして頒布すべき。
 堺の歴史というと、古墳時代からいきなり室町後期の貿易港に移ってしまうのですが、ではその間の堺はどうなっていたのか……実はほとんど分かっていないというか、特筆すべきことがなかったのです。
 博物館の展示も古墳時代をガンガン攻めて見せたあと、隣の部屋がいきなり「中世の堺」。おい待て。
 いちおう奈良平安鎌倉の説明があるのですが「歌に詠まれた」「文献に名前があった」とかその程度。

 なお日明貿易・南蛮貿易で莫大な富を上げる堺ですが、大坂の陣で豊臣方に焼き払われ、再建後は対外貿易は長崎に集約され、大和川の付替えで大坂と分断され、港は土砂で埋まり、「堺は一地方都市になってしまいました」と市の博物館で説明があるのは何気に正直でそして悲しい。

 いや大坂の外港として神戸も似たような位置づけだったので、せめて大和川の付け替えがなければ、もしかすると堺も幕末の開港地の一つになったのではとか、いろいろ妄想がはかどります。

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 今でこそ文化財として保護されている百舌鳥古墳群ですが、戦後の高度経済成長期には大規模な開発の波にさらされ、陵墓以外の小さな古墳は次々と消滅していきました。
 兜型の埴輪はいたすけ古墳から出土したもの。いたすけ古墳は全長146mの前方後円墳ですが、ここが丸ごと住宅地として開発されることになり、工事も始まるギリギリの段階で市民運動によって保存されることになりました。これを機に百舌鳥古墳群の保存の機運が高まり、この兜の埴輪は堺市の文化財保護のシンボルになっています。

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 堺市博物館で頒布されている百舌鳥古墳群のガイドブック。A4判87ページで全ページカラーで150円という値段つけ間違えたような価格ですが、中身が濃いし、大山古墳の調査まで最新のネタも盛り込んでいて、買うしかありません(買った)。

 右写真は百舌鳥・古市古墳群のカード「もず・ふるカード」の紹介チラシ。
 全60種類あるそうですが、今日の巡検で20ヶ所回ったかどうかなので、コンプリートするのは大変です。そもそも撮った古墳の写真がどの古墳かを比定するのがまず大変。エクストラカードで近つ飛鳥博物館が入っているのが凶悪ですが、あそこの大山古墳の模型はあれだけで見に行く価値はあるからなあ。
posted by ふくだ at 23:46| Comment(0) | 地図と地理と遠出
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