2019年09月01日

中和神社(岡山県真庭市)

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 中和神社は岡山県真庭市、鳥取県との県境もそう遠くない山あいにあります。祭神は久那度神で牛馬の守護神。
20190901tsuyama-chuka-ningyo077.jpg もともとは村の名を関した神社で、この地は平成の大合併前は「中和村」でした。読み方は「ちゅうか」。この中和も明治の町村合併の際に生まれた地名で、神社は旧下和村にあたる「下和」地区にあります。
 旧中和村内には「初和」という大字もありますが、「和」が付く地名が並びながらも、読み方は初和=はつわ、中和=ちゅうか、下和=したお、と三者三様。どうしてこうなった。

 中和神社は小惑星探査機「はやぶさ」に縁のある神社として宇宙ファンに知られています。
 満身創痍で地球へ向かっていたはやぶさは、2009年11月、地球帰還まであと7ヶ月というところで当初の想定期間を超えて動き続けたイオンエンジンが停止します。原因は噴射したガスを電気的に中和するために電子を噴射する「中和器」の劣化。
 この時は生き残った中和器とイオン源を組み合わせる運用で一台分のエンジンの出力を得て、地球帰還への加速を再開できたのですが、いずれにせよ綱渡りの運用が続きます。

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 そこでプロジェクトマネージャーの川口淳一郎教授が参拝したのが「中和」つながりの「中和神社」。勝手ながら神頼みには縁のなさそうな方という印象を持っていたので、話を聞いたときには驚きましたが、「人事を尽くして天命を待つ」を地で行くのだなと思ったものです。

 それからはや10年。

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 社殿は中和小学校の一角にあり、鳥居と拝殿の間が学校の校庭になっている面白い空間。昔からの集落の中心の場所だったのでしょう。
 拝殿は瀟洒な造りで、石造りの鳥居といい、手水舎といい、よく手入れがなされていて、周囲に馴染んだ風景ながら、凛とした雰囲気が漂っています。

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 とにかく目を引くのは拝殿の後ろに立つ大きな杉。遠目にも目立つので、車を運転していても「あそこが中和神社か」と分かるほどでした。もしかすると、この杉をご神木として祀ったのが神社の起源の一つかもしれません。

 現在は後継機の「はやぶさ2」が小惑星リュウグウの探査を続けていて、今冬にも地球へ向けて出発します。帰路もイオンエンジンを噴射しながらの旅路となるので、道中安全と航行の無事をお祈りしました。
 2020年冬、オーストラリア・ウーメラの空にカプセルが舞い降りるまで1年半を切っています。

posted by ふくだ at 23:48| Comment(0) | 宇宙開発/宇宙科学
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