2018年05月05日

久万高原天体観測館

 2015年5月にスタートした「全国プラ『レア』リウム33箇所巡り」。3年間に渡った旅もいよいよ大詰め。

 33箇所目の訪問先は愛媛県久万高原町の久万高原天体観測館
。6mドームに五藤光学GEII-T投影機を備えたプラネタリウムと、口径60cmの反射望遠鏡のある公開天文台です。

 久万高原町は松山市の南隣の街で、市内から車で1時間弱。公共交通機関では松山市から路線バスで1時間ほどですが、天体観測館までは最寄りのバス停から約6kmあります。歩けないこともない距離ですが、今回はレンタカーでの移動としました。

 ここの「レア」なポイントは、「国内に1か所しかない、木造の城の中にあるプラネタリウム」。
 歴史的に実在した城郭ではなく、三層三階の展望台の大天守と二層一階のプラネタリウムの小天守が並んだ模擬天守で、「晴天城」の愛称がついています。

 展望台の建物は立派な吹き抜けがあり、1階・2階が展示、3階が展望室になっています。
 プラネタリウムは40席の小さなドーム。開館以来の投影機、GEII-Tの映し出す星の数は2800個。「館の周囲で実際に見られる星の数のほうが多い」という他館では例を見ない謳い文句です。
 百万単位の星数を誇る投影機が珍しくない昨今、2800とはずいぶん少ないようにも感じますが、実は5等星までの星の数が約2000個。肉眼で見える限界が6等星なので、このくらいの星数ならば意外に再現度の高い星空なのです。輝星投影機はなく1等星も電球色ですが、星の等級差はうまく表現されていて、星座も探しやすい。全体的なバランスがよい投影機なのでしょう。
 1時間弱の投影は全て生解説。オーソドックスな星空案内が心地よく、夜明けの太陽を見ながら33箇所巡りの旅の区切りをしみじみと味わったのでした。

 冒頭の写真は投影終了後に、ご厚意で撮影させて頂いたもの(三脚までお貸し頂きました)。北天の日周運動は狙っての撮影で、一度撮ってみたかったもの。

 解説台や操作卓の中まで見学させて頂きました。操作卓のパネルは国産最古参の東京海洋大学の五藤M-1と似た雰囲気。機械式の投影機なので基本的な機構は同じなのでしょう。
 操作卓の中は、実ははじめて見たのですが、配線やスイッチの群れにクラクラしました。言ってみればプラネタリウムの神経系と血管系が集中している場所です。

 夜間の天体観測会。プラネタリウムと別棟で60cm反射望遠鏡を収めたドームがあります。こちらはシンプルな建物。
 観測会は火・木・土の週3日の開催。この時期は19時半、20時半、21時半の3回行われています。
 21時半の回など終了が22時半近くなるのですが、それなりにお客さんがいてびっくりします。自動車での参加が前提になりますし、松山市街からでも1時間弱の距離なので日付が変わる前には帰れます。とはいえスタッフの方々も遅い時間までのお仕事になるわけで、大変なことだと思います。

 この日は午後から薄雲が広がり、GPV天気予報でも夜遅いほど雲が暑くなる予報でしたので、20時半に入れていた予約を19時半に変更したのですが、結果的にこれが裏目に出て、むしろ遅い時間ほど雲がなくなりました。この趣味だとこういうことはしばしばです。
 とはいえ19時半の回も、雲間から金星-ポルックス-カストル-プレセペ星団-アルクトゥールスといろいろ眺めることができて楽しい観望会でした。この回は家族連れの方々を中心に20人弱参加してたかなあ。

 観望会の後は天文台の敷地内で星空を見上げながら写真を撮らせて頂きました。
北天は松山市街の光害があるというのですが、このとおりです。

 南天は若干薄雲が残っていましたが、こちらはほぼ光害の影響がなく、おおかみ座からケンタウルス座の上半身あたりの星がうじゃうじゃ見えてビックリでした。
 兵庫県下では山間に遠征しても、南天はどうしても瀬戸内の街の明かりの影響が避けられません。ここは真南が四国山地で、その先は足摺岬に至るまで光害になるほどの大きな街がないのです。

 それにしても「館の周囲で実際に見られる星の数のほうが多い」というのは伊達じゃない。
 この日は23時過ぎに月の出で、天の川を見るまでは至らなかったのですが、いずれここでも空を渡る天の川を見たいものだと思いました。
 スタッフの皆さま、ありがとうございました。

 # プラレアリウム巡り 33/33。
posted by ふくだ at 23:48| Comment(0) | プラネ/天文台/科学館
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