2022年06月28日

国立科学博物館(5月2日)

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 国立科学博物館地球館。草を食べるのに特化したウシの内臓の展示。この前に立ち止まる人はみんな焼肉の話ばかりしています。気分は分かる。

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 気象衛星ひまわり1号の予備機。以前はJAXA筑波宇宙センターにあったと思うのですが、科博で展示されているのですね。ひまわり1号から5号までは長い間この形だったので、今でも気象衛星というと思い浮かぶのがこれです。

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 地球館の地下3階に展示されているニコンの20cm屈折天体望遠鏡。太田聴雨の日本画「星を見る女性」に描かれ、この絵は1990年の切手趣味週間の題材になりました。つまり切手になった珍しい天体望遠鏡です。長らく上野の科博で使われてきましたが、現在は天体観望会は筑波実験植物園で行われています。
 太陽黒点の観察者として知られる小山ひさ子さんが観測に用いた望遠鏡もこれ。

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国立科学博物館 特別展「宝石」(5月2日)

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 国立科学博物館の宝石展(2022.2.19-6.19)を見学。10時前に入館したのに、気が付いたら3時間半ぐるぐるしていました。
 平日とはいえ連休中、それなりに混んでましたが、展示ケースごとに人の疎密があるので、空いてるところを選んでいけば割とゆっくり見ていけます。

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 シンボル展示のアメジスト(紫水晶)の巨大晶洞。ブラジルから持ってきたとか。大きな岩の空洞の中で水晶が形成されるのですが、饅頭のあんこの部分だけ取り出して展示しているようなものです。

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 最初のコーナーは宝石の原石がどんなところで形成されるかということで、火成岩だったり熱水脈だったりペグマタイトだったりするのですが、その解説とともに産状のままの原石を展示。
 左は宝石の王様ダイヤモンド、大きい。右はガーネットで茨城県自然博物館の所蔵。筑波山の北にペグマタイトの採掘跡があるので底から出たものかと思ったのですがイタリア産ですって。

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 宝石はなぜ宝石なのかということで、例えば屈折率が高いと内部で反射して出てくる光が多くなるのでキラキラして見える。分散が大きいと通り抜ける光が様々な色に煌めいて見える。ダイヤモンドが綺麗なのはこういうことだったのか。
# この展示を見て分散率の違うガラス材を組み合わせる色消しレンズの仕組みを納得しました。

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 宝石が宝石たる由縁のもう一つは、人間がカットして美しさを引き出すゆえ。
 例えばダイヤモンドは2800年の昔から利用されていたのですが、宝石として扱われるようになったのは14世紀以降。ダイヤモンドは硬いので、ダイヤの粉末を使って磨く技術が出来てようやく宝石としての価値を得ることになったのだそうです。

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2022年06月26日

時のウィーク 2012→天文科学館(6月12日)

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 日本標準時子午線を抱える明石市が総力を上げて盛り上げるのが時の記念日です。
 6月10日の時の記念日前後は「時のウィーク」として市内各所でイベントが行われ、直近の日曜日を「時のウィークメインデー」と定めで明石公園でお祭りが行われます。
 といっても、2020年・2021年は新型コロナ禍でメインデーはお休み。2022年は3年ぶりの開催となりました。

 まずは日本標準時子午線通過証の配布。今回はしおり。そして缶バッジもおまけ。

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 明石観光ガイドの方々が企画したスタンプラリーも参加。今回は公園内の樹木が2ポイントあって、これは知らないところで面白かったです。
 賞品はポストカードと時のわらしのシールを選べたので、シールの方を頂いてきました。

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 現地で知ったのですが、シゴセンジャーも登場ということで覗いてきました。わはは、みなさん暑そう。

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山陽電車・明石市立天文科学館ダジャレきっぷ(6月12日)

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 山陽電車と明石市立天文科学館のコラボイベントに伴って、明石市立天文科学館ダジャレきっぷが発売されています。
 セットの内容は、ご案内券(1枚)、人丸前もしくは山陽明石までのきっぷ(往復2枚)、天文科学館観覧券・オリジナルグッズ引換券(1枚)、 珠玉のダジャレが記載された券(1枚)。「珠玉のダジャレが記載された券」って何なんだ。そもそも「ダジャレきっぷ」ってネーミングがおかしい。

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 こちらは山陽垂水駅の券売機。さすがにフルネームではタッチパネルのボタンに収まりきれなかったのか、表示は「天文科学館きっぷ」。驚きべきは860円という価格設定で、天文科学館の入館料は大人700円ですから、入場料と往復のきっぷ込みでは破格の設定。

 私のように年間パスポート所持者は額面ほどの恩恵はないのですが、天文科学館へ行くと特製の入場券とクリアファイルがもらえるので、グッズ代と往復の電車賃と思えば元が取れます。

 そして「珠玉のダジャレが記載された券」ですよ。冒頭写真の一番右側に写っているものですが、自動券売機の磁気券を一枚使ってわざわざダジャレを印字しているのです。このためだけに券売機にダジャレのデータを放り込んだのか山陽電車。しかも発売区間によって4種類の「ダジャレが記載された券」が設定されているそうです。

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 合わせて開催されている「時の道」スタンプラリーも参加。明石駅から明石公園・天文科学館を経由して人丸前駅まで「時の道」と名付けた遊歩道が整備されていて、その道標がチェックポイントになっています。
 時の道は何度も歩いているのですが、道標に十二支が設定されているのは今の今まで知りませんでした。
 チェックポイントは十二支の道標+明石公園の日時計+天文科学館の漏刻+人丸前駅の15ヶ所で、半分の8ヶ所を回るとプレゼントの缶マグネット/缶バッジのいずれかをもらえます。
 なお晴れたこの時期の日中、灼熱地獄です。時の記念日がこの時期だから仕方ない。

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大師道→森林植物園(6月19日)

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 森林植物園へ行こうと思ったのですが、さてコースはどうしましょう。
 最初は布引からトゥエンティクロスを上がるつもりでしたが、途中に数年前の崖崩れによる迂回推奨区間があります。梅雨の時期で通り雨に遭ったらよくないので、のんびり大師道を登ることにしました。

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 大師道は再度山太龍寺の参道です。
 諏訪神社や諏訪山公園(天文ファンにお馴染みの金星台がある)から上がることも多いのですが、その少し西側の谷沿いに上がるのが本来の道。入口には石垣に道標があります。

 元町駅を出たのが7:20頃、大師道には7時半過ぎに入ったのですが、この日は晴予報と裏腹のどんより曇り空。山中は街灯が灯ってしまうほどの薄暗さです。
 この大師道、途中までは軽自動車が入れるほどの道幅があり、勾配も緩やか。一方で深い森に包まれているので山歩きの雰囲気は十分に醸し出されていて、六甲山系の中でも初心者向けにおすすめできる道です。

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 中間地点から大地道を離れ、二本松林道から隣の尾根道を上がります。
 最近はちょこちょこっと通ったことのない道をルートに組み込んでいます。登山地図を見る限り通る人は多くなさそうかと思ったのですが、登山者の分母が多い六甲山系だけあって、ちゃんと踏み跡もあるまずまず歩きやすい道でした。

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posted by ふくだ at 23:45| Comment(0) | お山

2022年06月19日

山陽電車「シゴセンゴーブラック」

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 山陽電車が2022年5月28日〜6月30日まで運行している「シゴセンゴーブラック」。ようやく乗ってきました。

 山陽電車はたまに乗るのですが、シゴセンゴーブラックは直通特急に投入されているので、普通しか止まらない山陽塩屋駅からは乗れませんし、天文科学館の最寄りである人丸前駅も普通しか停まらないので通過してしまいます。我が家からだと微妙に難易度が高いのです。

20220619shigosengo-black034.jpg20220619shigosengo-black038.jpg シゴセンゴーブラックの外観はおとなしめで、紫のヘッドマークに、車両ごとの中央のドア脇にステッカー1枚。ブラックなのに紫なのは、明石市立天文科学館のキャラクター、紫の星型頭巾をかぶったブラック星博士に合わせたものでしょう。

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 異様を放っているのは車内で、中吊り広告が全てダジャレ。1両あたり6枚の中吊りが釣られているのですが、6枚合計135のダジャレで埋め尽くされています。3月から4月にかけて公募されたのですが、なんでも135の枠に800件もの応募があったとか。沿線住民のみなさま、他にやることなかったのでしょうか。
# なお私の作品も一つ掲載されていますが、既出を恐れぬありがちなネタでした。

 こんな列車が阪神梅田と山陽姫路のあいだを毎日往復しているのですから、山陽電車さんお気を確かに。そもそもダジャレが何かのPRになっていると思う時点で誰かおかしいと思わなかったのか。というか明石市役所が公式のプレスリリースを出している時点で、もう誰も止められないんじゃ。

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posted by ふくだ at 23:47| Comment(2) | 明石市立天文科学館

アジサイの森林植物園

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 神戸市立森林植物園はアジサイで知られていて、園内には25種350品種、約5万株のアジサイが植えられているそうです。ちなみに神戸市民の花もアジサイです。
 西日本随一の規模ということで、梅雨時のアジサイと秋の紅葉の2ヶ月で、年間入場者数の半分を迎え入れるとか。森林植物園は1月から月一のペースで通っていますが、1月から5月までに園内で見た人の数を全部足したより多いくらいの人出です。旅行会社の旗にぞろぞろと付いていくお客さんもいて、ツアーまで組まれているのかと驚きました。

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 ちなみにアジサイ、よく見る花が丸く固まって咲いているのは手毬咲き、周囲に花が咲いているのを額咲きといいます。今日知りました。
 額咲きの真ん中は小さい花がたくさん固まっていて、これは雄しべと雌しべのある両性花。周辺の大きな花は装飾花でガクの変化したもの。両性花をマジマジと見たことなかったのですが、ボランティアガイドの方に「拡大してみるとこれがきれいなんですよ」とお教えいただいて見たら、本当にきれいでした。今までアジサイの何を見ていたんだ私。
# 持つべきものはルーペ代わりにもなる近距離合焦双眼鏡。

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 「コウベイチゴウ(神戸一号)」と「コウベニゴウ(神戸二号)」。いずれも森林植物園で交雑した個体から選抜した品種だそうです。名前はシンプルで良いのですけど、並んで植えてあると「技の一号・力の二号」を思い出してしまいます。

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 六甲山のアジサイで知られているのは「シチダンカ」でしょう。
 シーボルトの記録に残っていながら長年誰も見たことがなかった「幻の花」だったのですが、1959年に六甲山の一角で再発見されました。八重咲きの装飾花が星型にも似て、可愛らしい花火を思わせます。

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 最近人気なのは小さな白い花の手毬咲きの「アナベル」という品種。緑から白になり、また緑になるのだとか。
 右の写真はコアジサイ。六甲山中にも多く自生している種で、装飾花がなく両性花のみ。アジサイは香りがない種が多いのですがコアジサイは甘い香りを漂わせるそうです。他のアジサイより時期が早いので、残っている花がほとんどありませんでした。下調べなしだとこうなります。

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2022年06月18日

「はやぶさ2」帰還カプセル・小惑星リュウグウのサンプル特別展示 in 神戸

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 6月17〜21日まで神戸市立青少年科学館(バンドー神戸青少年科学館)で小惑星探査機はやぶさ2の帰還カプセルと小惑星リュウグウのサンプル特別展示が開催されました。
 兵庫県内では2021年度に尼崎と明石ではやぶさ2の帰還カプセルの展示が行われましたが、2022年度の巡回展では帰還カプセルに加えて小惑星リュウグウのサンプルも展示されます。はやぶさ初号機のときは辛うじて持ち帰った量のサンプルでしたが、はやぶさ2は持ち帰ったサンプルを展示に回す余裕があるほどの大漁だったということです。めでたい。

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 会場は神戸市立青少年科学館の4階特別展示室。ここは2011年にはやぶさ初号機の帰還カプセルの展示が行われたところです。

 今回の特別展示では以下のものが出展されていました。
 展示区画(撮影禁止エリア)の入口からおよその順番で、

 ・サンプルコンテナ輸送BOX(実物)
 ・インスツルメントモジュール輸送箱(実物)
 ・帰還カプセルの支持アブレータ部分に取り付けられていたメモリーチップ2枚(実物)
 ・ターゲットマーカのフィルム

 サンプルコンテナとインスツルメントモジュールの輸送箱は明石でも展示がありました。

 メモリーチップは兵庫県内では今回はじめての展示だったと思います。はやぶさ初号機/はやぶさ2ともターゲットマーカに公募した名前を刻んで小惑星に投下したのですが、これは片道旅行になります。はやぶさ2では帰還カプセルに名前を記録したメモリーチップを搭載して、小惑星リュウグウを往復して戻ってきました。探査機や人工衛星に名前を乗せる企画はよくあるのですが、他天体の往還は初めてだと思います。宇宙放射線にも耐え、帰還後にも名前を記録したファイルの読み出しに成功したとのこと。私の名前も載っているのでファイルだけでもコピーして欲しいところですが、他の人の名前も一緒だからさすがに一般配布は無理でしょう。

 ターゲットマーカのフィルムは公募した名前を刻んだものですが、本物はリュウグウ表面に投下したのとはやぶさ2に1つ残したままなので、展示されているのはレプリカです。
 
 ・前面ヒートシールド(レプリカ)
 ・背面ヒートシールド(実物)
 ・搭載電子機器部(実物)
 ・インスツルメントモジュール(実物)
 ・パラシュート(実物)

 こちらは帰還カプセルの巡回展で回っている「基本セット」というべきもので、高熱にさらされて劣化しているために巡回が難しい前面ヒートシールドのみはレプリカ、他は小惑星リュウグウまで行って帰ってきた本物です。尼崎・明石と今回で見学するのは3回目。
 インスツルメントモジュールについているビーコンアンテナ、尼崎・明石の展示では分からなかったのですが、今回はアンテナの場所を知っていたので確認することができました。

 ・小惑星リュウグウのサンプル(実物)

 こちらが今回はじめて対面するもの。
 リュウグウのサンプルはおよそ1〜2mmくらい。ゴマ粒くらいの大きさで、肉眼でも十分に存在を確認できます(はやぶさ初号機の持ち帰ったイトカワのサンプルは顕微鏡必須でした)。丸いケースに入っていますが、もしかすると樹脂を封入して固定しているかもしれません(未確認)。
 色は真っ黒。虫眼鏡で拡大して観察できるようになっていますが、背景が白いためコントラストがありすぎて、拡大しても真っ黒にしか見えません。慣れている人なら微細な違いが分かるのかもしれませんが、私には黒い物体が大きく見えただけでした。

 「だけでした」なんて書いてはいけません。人類が手にする2例目の小惑星のサンプルなのです。
 他天体のサンプルとしても、月(アポロ/ルナ)、太陽風(ジュネンス)、ヴィルト第2彗星のダスト(スターーダスト)、イトカワ(はやぶさ)、リュウグウ(はやぶさ2)と、人類史上5例目のもの。

 人の少ない時間帯だったこともあり、じっくり見学してきました。

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2022年06月13日

フィルター検討

元はと言えば、この話です。
 うちに転がってるミニボーグ50化けるやん。すごい。
 アクロマートで補正している2色がたまたまHαの赤とOVの青に近いので、この付近の波長だけを通すデュアルナローバンドフィルター(この作例ではDBP=Dual BPフィルター)を使うとシャープな鏡筒に化けてしまうのです。アクロマートも鏡筒によって補正している波長が違うのでデュアルナローバンドへの適性の有無はありますが、ミニボーグ50は使えるタイプ。
 デュアルナローバンドなら光害地のうちでもそこそこ撮れるんじゃない?

 一方、フィルターで大部分の光をカットしてしまうため、撮影にはより光量が必要になります。
 ということで、BORGのレデューサー0.85×DG【7885】は既にお迎え済みです。BORGの対物は77EDと60EDを持ってますから使い回しが効きます。
 ちなみにミニボーグ50にレデューサーをつけるとf213mmF4.3になります。現在主力のミニボーグ60ED+1.08倍フラットナーがf=378mmF6.3ですから一段ほど明るくなる感覚。
# これでBORGの補正レンズは1.4倍テレコンとフラットナーと0.85倍レデューサーの三役揃い踏み。

 ところで天文機材店のシュミットが15周年記念セールをやっていて、QBPフィルターが安く出ています。QBPUの52mmが税込17,800円。
 QBPはクワッドバンドパスということで4波長(赤のSU・Hα、青のOV・Hβ)を通すのですが、実際は透過帯のピークが4つあるわけではなく、少し幅のある赤でSU・Hαを通し、少し幅のある青でOV・Hβを通す2つの透過帯があるフィルター。とはいえこれもアクロマートで補正されている範疇のはず。

・「QBPフィルタと格闘する」(あぷらなーと)
・「衝撃! QBPフィルターは赤外を通す?」(浮気なぼくら)

 と思ったのですが、旧タイプのQBPUフィルターは赤外域を通してしまうため、赤外の補正をしていないアクロマートには向かないとのこと、残念。
# ミニボーグ60EDなら使えるのですけれども、ミニボーグ50の活用からは外れてしまう。

 現行タイプのQBPVは赤外域をより広くカットしているのでアクロマートでも使えるそうですが、今回のセールの対象外。
 となると、価格的にもDBPとQBPVの比較になります。

 このあたり、発売元のシュミットのスタッフの感想では、汎用性高めのQBP vs より尖ったDBPという印象。

 あとIDASのNB1も定番で、こちらはスコーピオのブログで比較がありますが、
・「サイトロンジャパン QuadBandフィルターとIDAS NB1フィルター」(店長日記 天文ショップ スコーピオ)

 光害地耐性の比較的強いQBP vs 暗所での色再現性のよいNB1 という印象ながら、好みの差という感じ。値段はNB1のほうが少し高いのですが、NB1は都会で撮影されてる方の使用実績も豊富。

・「【天体用フィルター】QBP、AstroDuo、LPS-V4大比較」(天文リフレクションズ)
・「「AstroDuo」と「QBP」フィルター撮り比べ アンタレス付近」(お庭で天体観測)

 天文リフレクションズで天体用フィルターの比較をしていて、DBPは当時は発売前で対象外ですが、AstroDuoが比較的DBPに近い透過特性なので参考まで。光害カット効果はAstroDuoが一番高いのですが、後処理も難しそう。
 これは一長一短が思った以上に出る様子(ちなみにAstroDuoそのものは買えないお値段)。

 これだけ円安が進んだら輸入品は買えるうちに買ってしまったほうがよいのですけど、絞りきれない……
posted by ふくだ at 23:45| Comment(0) | 機材

2022年06月03日

星見行(6月2-3日)

 一晩晴れそうだったので、撮影用の最低限の機材を積んで出動。
 21時前に現着しましたが、まだ街明かりの影響が残り、東天に夏の大三角が昇ってはいるものの天の川は見えません。また南天低くも雲がかかっています。

 23時を過ぎるとようよう空も暗くなりはじめ、日付が変わるとようやく本番という感じ。とはいえ3時過ぎには薄明が始まりますから、ほんと夜は短い。23時より前も光害の影響を受けにくい方角の天体を撮っておきます。

 全メシエ天体の撮影を狙うための難関が、夏空のいて座・さそり座付近の天体。この2つの星座の中に全メシエ天体の実に16%にあたる19天体がひしめくのですが、南中高度が低いために撮影可能時間が短く、かつ同じ時間帯に南中してしまうので一晩で撮影できる数が限られてしまいます。

 兵庫県内の山間部は南東から南にかけて姫路や京阪神の光害を受けるので、南中直前から西に傾き始める僅かな時間が撮影好機。
 ところが0時にさそり座が南中するのは5月下旬、いて座に至っては6月下旬で、夏至前後の夜が短い時期な上に、6月後半からは梅雨が重なります。

 今まで、おとめ座・かみのけ座付近の銀河団の撮影が大変だと思っていたのですが、冷静に状況を考えるといて座・さそり座付近もかなりの難関。これは計画的に取り組まないと何年も費やしてしまうやつです。

 ということで、今回は珍しく撮影メイン。双眼鏡で星空を眺めはしましたが、基本、露出の間は仮眠を取って、ひたすら体力温存に務めました。また夜が短いのを逆手に、早々に帰宅して早々に仮眠しました。
 撮影天体も地味な球状星団を集中的に狙いました。目標を立てての撮影だとこういうこともあります。

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M61銀河(おとめ座)
2022年6月2日21:04〜(兵庫県神崎郡神河町)
NikonD5500(HKIR改造)+ミニボーグ60ED+1.08倍フラットナー(f=378mm,F6.3)
ISO1600 露出6分×10枚合成(露出時間60分) ビクセンAP赤道儀+M-GENにて追尾

 おとめ座銀河団の中ではもっとも南にあるメシエ天体で、y字状に並んだおとめ座の上半身の星の並びの中ほどにあります。写真では渦状の腕が写りますが、淡い天体なので神戸市郊外で10cm屈折使用の眼視では見たことがありません。

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M53球状星団(かみのけ座)
2022年6月2日22:19〜(兵庫県神崎郡神河町)
NikonD5500(HKIR改造)+ミニボーグ60ED+1.08倍フラットナー(f=378mm,F6.3)
ISO1600 露出6分×10枚合成(露出時間60分) ビクセンAP赤道儀+M-GENにて追尾

 銀河ばかりの春の空の中では希少な球状星団。メシエ天体の球状星団の中では比較的見やすい部類。距離は5.80万光年で、北天一と言われるヘルクレス座のM13の倍ほど遠い天体です。南東にあるNGC5053も球状星団で、淡いながらも大きさはM53とさほど変わらないのが面白い天体。距離は5.35万光年で、M53とは見かけだけでなく実際にも近い比較的天体となります。

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M80球状星団(さそり座)
2022年6月2日23:27〜(兵庫県神崎郡神河町)
NikonD5500(HKIR改造)+ミニボーグ60ED+1.08倍フラットナー(f=378mm,F6.3)
ISO1600 露出6分×10枚合成(露出時間60分) ビクセンAP赤道儀+M-GENにて追尾

 さそり座の頭部にある球状星団。小さいながらも意外に明るく丸い星雲状に見えます。写真の南東(左下)は巨大な星間ガス雲が広がって、背景の星の光を隠しています。その一部が照らされているのがIC4604ですが、こちらは眼視ではわかりません。

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posted by ふくだ at 23:45| Comment(0) | 星空観望